震えてるのは君のほう

You’re Dream Maker.

2024「朝彦と夜彦1987」A感想(平野良さん・村田充さん)

1月13日、今年の観劇始めに朗読劇「朝彦と夜彦1987」を観てきました。今作は初見で、中屋敷法仁さんの演出作品には何度か触れています。

Aのおふたりで見たくて、急な予定変更のおかげで彼らのラスト回に滑り込めました。「信長未満(ドラマ)」と「HELI-X 〜スパイラル・ラビリンス〜」以来の平野良さん。村田充さんはお名前だけ存じていて、見るのは今回初めてでした。

以下本編の内容に触れた感想です。

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夜彦が生きていてよかった!クライマックスまでの流れを経て、夜彦の30歳を祝えるハッピーエンドになるとは思わなかった。余白のあるラストだったというのは置いておいて、少なくともそう捉えられるように着地するとは。

中屋敷さん演出らしい、同性間の閉じた関係の重さ濃さをしっかり浴びた気がします。演劇ドラフトグランプリでの中屋敷さん作品なんかは一般向けに作られていたんだと実感しました。

 

平野良さんの朝彦さん、好きでした。特に「弟と妹がいる俺にとって手のかかるやつの世話を焼くというのはもはや人格の"核"」(ニュアンス)の台詞が胸に刺さって。さらにその10数年後に母校の教師になっていて2人(もうすぐ3人)の子持ちというのも、良い。

これまで観たことがなかった、平野さんの困ったような顔も新鮮でした。平野さんの朝彦だったからこそ、時代背景の違いも伴って品のない発言も多少あったのを上回る魅力を感じたのかなと思います。Aの回に行けてよかった。

 

そして夜彦を通して、親になることの難しさや覚悟を痛感しました。

自分自身も10代を経てきたとはいえ、年齢は夜彦父の没年の方が近いので、夜彦父もやむを得ない(それこそ作中であった夜彦の独白のような)思いがあっての決断とは想像がつく。しかしその決断が後々まで夜彦を傷つけている。

自分自身は一連の舞台上で表現されていたようなことをあえて避けて生きてきた自覚があるので、これからも逃げたままでいられるのかと突きつけられた気になりました。

そこまで考えて、村田充さんがかつて子供を望むか否かの相違で神田沙也加さんと離別していたことに思い至り。どのような思いでもって夜彦を演じたのかと苦しく、結局ここでも逃げて深くは想像できなかった。ただ全てのプロの役者である方々にとって、演技に私情が乗っているのではないかと捉えるのは失礼にあたるような気もしています。

高校から大学にかけて学生演劇に触れた際、たまたま続けて陰鬱な後味の作品に触れたことを差し引いても(自分の考えと沿わない言動や辛いと感じる状況を何度も演じることはきっと耐えられないだろう)と感じたことが制作を志さなかった大きな理由のひとつなので、その恐れを乗り越えて舞台の制作に関わっている方々を等しくリスペクトしています。

重い話にはなったものの、やはり2024年の初観劇で観てよかったと感じる作品でした。ありがとうございました!

 

中屋敷法仁さん演出作品の感想

平野良さん出演作の感想

テニミュ4th六角戦 イープラススペシャルデー感想

※今!?ですが、夏から下書きに寝かせたままだったので関東立海を観るのを機に公開します。

 

7月16日の夜公演、テニミュ4th青学vs六角のイープラススペシャルデーに行っていました。

暑くて人も多かったので早々に入場し、中でもらったQRコード入りのカードを撮っていた。

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前回の4th関東氷帝では先行抽選に外れてから先着で見切れを取っていましたが、今回は抽選で取れた+3階の少なくとも下手側はほぼ空席でした。

2階だとサイドの前方でもステージが全部見えることに感激。

 

序盤のなすべきこと〜それはテニスだろ〜から既にまあまあの尺だと感じたし舞台上の人数も多くて、情報量がすごかった。もうテニミュ4thはとにかく足し算で盛っていく方向性なんだと覚悟が決まった、というのが全体の感想です。

緑山戦もがっつりあって、氷帝リポートのあたりではこの後まだ六角戦の描写がまるっと控えているのかと気が遠くなりかけました。退屈とかではなくて、場面が多い上にひと場面ごとのボリュームもあって体感時間が長い!精神と時の部屋で上演している可能性がある。

 

手塚部長、というか山田さんの歌の迫力が凄かった。舞台上で一瞬、帝劇に立つ姿が被って見えました。

あとスーパー大石部長代理タイムで原さんの武器はコメディ力(りょく)というか歌と全身に感情を乗せることなんだなと実感。シアタークリエでコメディ作品に出ているところとか観てみたい!「She Loves Me」のアルパッド役とか合いそうだと思います。

 

今回で緑山への好感度が上がりました、特に季楽部長。作品を問わず作中で登場人物の成長を目の当たりにすると感動しやすいので、合理性をモットーとしていた彼が青学戦を通して熱い男になった流れにぐっときました。

東北ことばの彼が顔立ち女の子すぎてびっくりした〜…!双眼鏡で追ってしまった。

あと緑山の曲の曲調がかっこよかったです、ああいう曲調ってなんて言うんだろう。歌詞に「エコでクリーン(グリーンかも)なテニス」って出てきたのは、急にSDGsの標語もかくやの感じが出ていてちょっと面白かった。

全体を通してシーンごとに曲調がぽんぽん変わる楽しさがテニミュの醍醐味のひとつかもしれない。各曲のメロディと曲調のバラエティ感が好きです。

 

ここで飛んで、ラストの客席降りのときの話。

舞台に向けていた視線をふと正面に戻したら、不二先輩がこちらを見ているような見ていないような曖昧さで薄く微笑んでいた。持田さんの不二先輩が好きなのに、歩いてくる気配なんかを全く感じなかったのが不二先輩らしかった。

朝ドラの「あまちゃん」がやっていた時期に、NHKの何かの番組で「動物は視線の向きを敵に気取られると生き残れないから白目がほぼなくなった、だから能年玲奈さんの黒目がちな瞳に人はミステリアスさを感じて惹きつけられる」というような話があったのと繋がりました。

前々から持田さんというか2.5舞台の制作陣に対して(目の形が丸いのが特徴に見えるひとが不二周助と本橋依央利にキャスティングされたのが不思議。ビジュアルや演技との納得とは別で、そもそもの造形の種類が結構違わない?)と疑問を抱えていたのが、間近で見て解消した気がします。

黒目がちだから視線がわかりにくいところで(一般的につり目や糸目から連想されるイメージである)ミステリアスさを担保していてパーツの形の違いが補われているのかも!という感じ。実際のキャスティングの意図はともかく、個人的には発見でした。

一緒に観ていた夫(学生のときからテニプリを読んでいて、今も新テニをリアタイで追っているテニス経験者)は後で「女の子が来たかと思った」と言っていました。姉妹の影響なのか女性オタク寄りの感性を持ち合わせているところがあるので、時々こういう嘘みたいな発言をする。なので定期的にバズっている「(発言者の)推しコンテンツに疎い家族や第三者の理解ある/鋭い初見感想」の話題が盛っているように見えることがあっても、本当なんだろうと思っています。

 

前回分はこちら!関東立海も楽しみます。

自選10短歌集2023 振り返りと解説

企画「自選10短歌集2023」に参加しました。皆さんの自選ページが並ぶ中で、No.41に掲載いただいています。

【好きなものと短歌と過ごした一年。】 #自選10短歌集2023|鷹野

昨年は9月21日に自担だった河合郁人さんのグループ脱退発表があり、3ヶ月後12月21日の脱退で締め括られました。現在も引き続き同じ事務所でタレント活動を続けているとはいえ、ファンとしても慌ただしかった年でした。

 

10選と並び替え

昨年分は作ったものをひと通り見直して10選を考えたのに対して、今回は印象に残っていた自作をざっと挙げた時点でほぼ10首でした。それらを初出からコピーして作成時期の順に並べ、次に並び順を検討しています。

前半に作ったものなどいくつかは忘れている可能性もあると思いつつ、自分の記憶に残っていないものが急に年間の自選に上がることもないだろうと深追いをやめました。

 

色と字体

文字色は洋色大辞典からグレープ #56256e を選んでいます。(応募フォーム内に「和色大辞典」のリンクもありました)河合さんのメンバーカラーの紫です。

字体は明朝体と迷った上で丸ゴシック体にしました。丸ゴシックの柔らかさが好き。

文字色と字体のおまかせもできるのでお願いしてみたくはあるものの、決める過程が楽しくてつい選んでしまう。

 

それぞれの短歌

自選とした10首について、背景など書きます。

ロケバス内ハンディカメラの画質でも つやつやの頬 きみは光源(アイドル)

『きみはアイドル』という結句で皆さんが詠まれてたの、あれのアイドルの箇所を思い思いに漢字に変換したやつ集めたい

https://x.com/suoak_aynou/status/1688137773038112768?s=20

上記をきっかけに作った短歌です。

A.B.C-Zの番組で一時期よくあった、グループでの移動中にメンバーが手持ちカメラで撮っていた映像。機材や照明がベストではなくても河合くんの肌はピカピカだったなあと思い浮かべていました。

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迷わず先頭にしたものの、自選10短歌集2022に参加したとき1首目の上の句が「ノンカロリーのガムシロップを飲み干して」だったから2年連続でカタカナが多めになってしまっていた。編集の際にはお手数をおかけしました。

 

バーチャルで生きていたいよ剃刀を滑らすことも泣くこともなく

粘菌歌会の第63回 テーマ「手」に投稿した、夏頃に作った短歌です。

剃刀で指の産毛を剃っていたらうっかり手が滑って皮膚に血がにじんでしまったときのことから着想しました。バーチャルの存在だったらこういう地味に嫌なこともなくて、それなら涙も出ないんだろうな、と。

ちいかわで主要キャラクターたちが「なんとかバニア」に変えられてしまったときの台詞「泣いても涙がでないや」にも少し影響を受けているかもしれない。

粘菌歌会には何度か送っているものの、未だ入選には至らず。今年もできるだけ投稿できればと思います。

 

「一緒に行く?地獄」と笑ったあなたから視線を逸らし未(ま)だここにいる

杏湯さんの企画「地獄めぐりの旅」に触発されて「地獄」を題材に作り、提出しました。

かぎ括弧の中は、戸塚祥太さんが2018年3月13日のラジオで発言したことです。
私がA.B.C-Zのファンになったのは2018年の8月なので実際に聞いたわけではないのですが、ファンの間で定期的に話題に出ていて知っていました。もはや伝説。
(中略)
地獄へ一緒に行こうとまで笑って言ってくれる人がいても、目を逸らして立ち止まってしまった。差し出された手を取らずに残ったここだって別にそれほどいい場所じゃないけど、なんとかやっていこうと思う。そんな思いで作った短歌でした。

短歌企画「地獄めぐりの旅」に参加しました - 震えてるのは君のほう

 

理想ってなんだと思う?箱庭の外で実った苺が落ちる

アキタさんとテーマをひとつずつ出し合って短歌を作った際の1首。

私が出した「理想」とアキタさんからのテーマ「箱」の両方を入れ込んでいます。

「理想ってなんだと思う?」は戸塚祥太さんのソロ曲「星が光っていると思っていた」にあるフレーズ「才能ってなんだと思う?」から取っています。
作っていたとき苺のチョコを食べていたから、箱庭と苺のイメージが浮かびました。理想→楽園の連想で「りんご」でもいいかな?と思ったものの、柔らかさと水気と生々しさを「箱庭」の静けさと対称にしたかったので苺に戻したという経緯です。

アイドル短歌で、自分の出したテーマも作る相互題詠をやってみました - 震えてるのは君のほう

 

愛なんだ どこまでも巡る日常も がんばれるのは好きがあるから

昨年10月に公開されたアイドル短歌アンソロジー「アイドルが好き」に寄せて作りました。こちらのアンソロも、自選10短歌集と同じく鷹野さんの主催です。

公募されていたテーマ「アイドル」に沿いつつ、アンソロ題名の折句としています。

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V6さんの「愛なんだ」は昨年行った披露宴のケーキカットでも流した曲だったため、個人的な思い入れも含めています。
ありふれたファンの気持ち短歌かと思いきや実は折句、というものになり、気付いた方からお褒めの言葉をいただけて感激でした。
折句などの仕掛け要素を含みつつ、それを抜きにしても人の心を掴めるようなエモーショナルな短歌を作ることが今後の目標です。
アイドル短歌アンソロジー『アイドルが好き』に参加しました - 震えてるのは君のほう

 

本当は前髪が○○ほうが好き だけど今年のうちわも最高

碓氷さんの企画「上×下」第4回へ参加したときにテーマ「秘密」で作りました。

参加者それぞれで上の句をひとつずつ作り、皆の上の句に下の句を続けるという企画です。

自選には、提出していた上の句に自分で下の句を続けた短歌(企画内には未掲載)を入れました。

テーマが「秘密」であること、また複数の方が下の句を続けることを踏まえて伏せ字を使ってみました。個人的には前髪がない方が好き。

 

俺たちとみんなにそれぞれの人生 おかえりを言う さよならがある

第5回A.B.C-Z歌会「A.B.C-Z」に投稿した短歌です。

A.B.C-Zとそのファンにとって、2023年は「塚田さん休養→塚田さん復帰→河合さん脱退発表→河合さん脱退」と激動の年でした。

復帰と脱退発表が立て続けにあった時期に作ったので、おかえりは明確に「言う」さよならは曖昧に「ある」としています。

上の句はグループ定番のフレーズ「俺たちとみんなでA.B.C-Z」から。2019年のコンサートSPOT映像のラストにその様子が入っています。

 

泣かないと決めた人らを見守ってときには雨も降らせる仕事

脱退発表の1ヶ月後にあった河合さんの誕生日に、ファン歴の長い河合担の相互さんと会って話しました。

そのときに「脱退するまでは泣かないと決めている」といった旨の話を聞き、見守りたいなと自然に浮かんだ短歌です。

泣かないと決めた人が涙をこぼしてしまったときには雨を降らせてごまかす、のイメージでした。

 

生前葬が終わる やがて地続きで余生と来世のあいだ漂う

ABC座の公演期間ラスト近くだった12/19昼公演で塚ちゃんの挨拶を聞き、その中での「こうして河合を見送ることができて(ニュアンス)」になんだか生前葬みたいだと思ったことから作りました。

脱退したあと自分はどうするんだろうと漠然と不安に思っていたので。

普段は意識して使わないようにしている生き死にまわりの強い単語を1首内に目一杯入れています。

 

胸をさすトゲは消えない夜だけど 恋わずらいの顔してくれる

さすがに10首の最後が生前葬というのもな〜と3月に作っていた短歌をラストに持ってきました。

それなりに前向きに締められたし、時期が違うにしては連続性をもって着地できたと思います。

JUDY AND MARY「そばかす」のCメロの歌詞「胸をさすトゲは消えないけど カエルちゃんもウサギちゃんも笑ってくれるの」から取りました。

 

2023年の自選5首

ハッシュタグ#2023年の自選五首を呟く」にも投稿しました。基本的には10首を自選した中から選んでいます。

このときの画像は明朝体で作りました。

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先頭だけは自選10短歌集への提出から泣く泣く外したものです。アキタさんとの相互題詠で作ったうちの1首で、ルビがないと読みにくかったので外して自作画像に入れました。

 

フリースペース

画像に入れていただいた内容を、改行を入れて転記します。

1首目の結句「きみは光源」は「きみはアイドル」と読みます。

2023年は「布武せいら」名義で歌会へ投稿を始めた年で、アンソロジー「アイと短歌」に参加した年でもあり、自担こと河合郁人さんがアイドルを卒業した年でもありました。

アイドルの彼を2018年の夏から5年と少し応援していて、幸せでした。ありがとうございました!!

締めの言葉は、ABC座2023の金テープに書かれていたメッセージから取りました。

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帝劇ではエンドロールの最後に5人それぞれのメッセージが座組全員の集合写真と重なっていて、過去形が胸にぐさっときた言葉です。

また2022分のフリースペースで名前を出した方について今回は触れていないのですが、変わらずファンを続けています!2023年はその人周辺の短歌を作らなかったので、フリースペースの文字数との兼ね合いもあり省きました。

 

おわりに

目次を見て、名前に複数名義を併記する手があったか〜!と思いました。次回も参加できれば、その際には併記したいです。気が早い。

アイドル短歌が短歌への入り口だった中で対象としていた人がアイドルを辞めたため、これからどう短歌と向き合うのか考えています。

2024年は気になった賞や歌会、企画へ投じたい。選ばれた作品が載る場で言及されるものを作ること、そして続けることが目標です。

 

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演劇ドラフトグランプリ2023 感想

昨年は配信で見た演劇ドラフトグランプリ、今年の12月5日は現地に行ってきました。はじめて生で来た武道館、思いの外ステージが小さく感じたのが印象的です。

昨年と同様に、各劇団の感想を書きます。

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開演30分前からレポーター組による投票方法レクチャーがあると当日判明。それって実質16:30開演じゃない!?田中涼星さんを見たい!と思ったものの、武道館に到着できたのは審査員挨拶が始まるタイミングでした。

審査員席の皆さんが基本フォーマルだった中、マガジンの編集長さんだけパーカーで来ていたのがツボにはまってちょっと笑ってしまった。

結局、17:35頃に最初の演目が開始しました。(腕時計を一瞬見た)

劇団名・公演名の見出しリンクからX(Twitter)公式アカウントで投稿されたダイジェスト動画に飛びます。

劇団『びゅー』「天へ態を招く」

【座長】高野
【演出】松崎史也
【演劇テーマ】天気
【出演者】北川尚弥、高木トモユキ、古谷大和、松島勇之介

途中から変に冷静に(これは優勝にはならないだろうなあ)と思って観てしまった。具体的にはピー音が入ったあたりと、天照大神が天の岩戸に〜というストーリー上仕方ないものの暗い中での会話がまあまあ続いたあたりで。

あと岩戸を出たあとで会場全体がパッと明るくなるカタルシスがあるかと思っていたら鏡で反射させる展開だったので(神話の勉強不足)北西ブロックの2階にいた私の、3ヶ月前にICL手術*1を受けた両目に反射光が刺さった。笑

いろいろ書いてしまったものの楽しかったし、一人ひとりのキャラが立っていたところが好きでした。男性らしさに女性らしさ、中性それぞれの魅力もあり。個人的には昨年いちばん好きだった劇団超MIX「Luda」に通ずるものがあったと感じています。

終わった後の舞台裏から「1回目(仕切り直す前)から皆さんが手拍子してくれて〜」といったコメントがありましたが、そりゃもう平日17時からの武道館公演(配信あり)で現地に集まっている観客は!本気だ!と声を大にして伝えたかった!

 

劇団『国士無双』「君だけの宝物」

【座長】染谷俊之
【演出】
中屋敷法仁
【演劇テーマ】宝箱
【出演者】糸川耀士郎、椎名鯛造、鳥越裕貴、長妻怜央
TEAM | 演劇ドラフトグランプリ2023 ※敬称略

全劇団の公演を観た後で検討し、こちらに投票しました。絵的な華やかさと、コメディとシリアスの塩梅がいちばん自分の好みであったため。去年の中屋敷さん演出作品(トップバッターだった野球の話)と比べても好きでした。

強いて挙げるとしたら、トナカイ2頭がパッと見の区別をつけにくかったかなあ。

染谷サンタがマフラーを外して少年に着けてあげる場面が絶対あると思って観ていたけど最後まで無かった!

後から、あれは白いマフラーでサンタの白ひげを表現していたから着けたままだったのかもと思い至っています。帽子と付けひげという、わかりやすいけど顔と表情が見えにくくなる記号には頼らず表現する気概を(勝手に)感じました。

あの宝箱を今の自分に対して開けられたら何が出るんだろう、と想像して夢のない悲しい悲しい大人になってしまったな……と実感したりもしていた。 

糸川耀士郎さんはツイステの影響で声優としてのイメージが強かったのですが、今回で俳優さんとしての印象が上書きされた感があります。

 

劇団『品行方正』「愛のシンクロ」

【座長】七海ひろき
【演出】三浦 香
【演劇テーマ】待ち合わせ
【出演者】加藤大悟、唐橋 充、後藤 大、廣野凌大
TEAM | 演劇ドラフトグランプリ2023 ※敬称略

すごすぎた。観客というかストーリーを把握するのに必死な私を置いて物語がどんどん進んでいた。愛のシンクロ(曲の方)リリースしてください。特に「バタフライ」と「エビフライ」で韻を踏んでいたところが好き。

舞台上に座長がまだ出ていない状態で「婚約者のライラがこれから来る」といった旨の台詞があったときは(もしや七海ひろきさんが女性役として!?)と動揺したけど、やはり?美男子としての登場でした。元アーティスティックスイミング*2選手の現タレント役。

初期のドラフト時から(七海さんと三浦さんが入って昨年の全員男性から変わったことは何か影響するんだろうか)と思っていましたが、そこでの違いなどは感じなかったです。

勢いに飲まれて楽しみつつ、これが優勝ではないだろうな〜とどこかで思ってしまっていたのはありました。5作品の中でこれがいちばん尖っていた気がしたし。

後藤大さんのファーストインパクトはテニミュ3rd立海で異様にダンスのキレがよかった仁王雅治なのですが、そこから仮面ライダーギーツの五十鈴大智と今回の忍者(実は芸能記者)を経て着々とコメディ担当のイメージがつきつつあります。

 

劇団『一番星』「Last Shining Ray」

【座長】荒牧慶彦
【演出】川尻恵太
【演劇テーマ】アイドル
【出演者】木津つばさ、高橋怜也、福澤 侑、松井勇歩
TEAM | 演劇ドラフトグランプリ2023
 ※敬称略

老若男女のハートを奪った伝説のアイドルグループが影響力を持ちすぎたことをきっかけに、アイドル活動が禁止された世界。世間から隠れて観客のいないライブに励む4人の青年の前に、彼らを取り締まるための刑事が現れた……!

と、あらすじで書き出したくらいに設定とテンポ感とストーリー展開が最高に好みでした。だからこそ、話にもうひと山欲しかった感があります。

個人的には5人で歌って踊るのはあえて見せないとかでもよかったくらいなんだけど、せめて最初と最後のライブパートをちょっとずつ短くするとかで……。と言いつつ高橋怜也さんの歌を武道館で聞けたこと自体にはしっかり感激したんだけど。

高橋怜也さんといえば、4人が荒牧刑事へ順番にファンサしていた場面で私の席からは明らかに見えなかった上にカメラマンさんも間に合っていなくて会場上のスクリーンに荒牧さんだけ映っていた!(その後の3人分のファンサはしっかり映っていました)悔しかったです。笑

結果発表後に川尻さんがコメントしていた「来年呼んでいただけたらコメディでてっぺん取りたい」を応援したくなりました。

 

劇団『恋のぼり』「こいの壕」

【座長】玉城裕規
【演出】私オム
【演劇テーマ】初恋
【出演者】石川凌雅、小西詠斗、萩野 崇、服部武雄
TEAM | 演劇ドラフトグランプリ2023
※敬称略

「5月。それは、首里城が燃えた月」が胸に刺さりました。生まれ育ちが関東で身近に沖縄ルーツの方がいないのを差し引いても、無知だった。自分から積極的に触れない分野を知れるのも演劇ドラフトグランプリの醍醐味のひとつだと実感しています。

座長の玉城裕規さんが沖縄出身なので今回の題材になったのではとSNSで目にして納得でした。

車椅子の老人による沖縄戦と青春の回想を経て、過去と現在が混ざり合ったクライマックスにはぐっときました。暗いだけでなく、笑いが起きた場面もあり、爽やかで。

ではなぜ投票しなかったか。となると、個人的に(演劇ドラフトグランプリでやるものとしては)ストーリーが重く感じたことと題材的に同じ服装だった少年4人が2階席から追いにくかったことの2点が大きかったです。

そういえば「初恋の女性はその後妻になっていて子と孫(兼ね役)も〜」といった展開まで観たような気がしていた。無かったんだった。あくまでテーマの「初恋」に絞った潔さを感じました。

 

総括

アーカイブで観た昨年と比べて、どこに投票するかを考えることで見方が変わるし自分が演劇ドラフトグランプリに何を求めているのかも明確になると実感した生観劇でした。

だからこそ現地で電波が悪く投票できなかった方がいたというのが悔しい。(2階の北西からワイモバイル回線で投票できました)

他に現地特有だった体験だと、投票結果が書かれた紙が開かれたときに双眼鏡で覗けたことかなあ。といっても漢字が見えた!くらいしか分からなかった。

帰り道での疲労感は、同じく3時間休憩なしだったテニミュ大運動会と同じくらいでした。大運動会でひたすら応援してアドレナリンが出ていたのと、劇団と劇団の間などでひと息つけたのがちょうどトントンくらいという感じ。

やはり投票タイムで席を立てたのがありがたかったです。お手洗いから席に戻るときに迷ったものの、係員さんに助けてもらって再開に間に合いました。

来年も、それ以降もぜひ演劇ドラフトグランプリが恒例行事として続いてほしい!レポーターのお二人と鈴木拡樹さんの役者としての姿も見たいです。どうぞよろしくお願いします。

 

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川尻恵太さん演出、田中涼星さん出演作品の感想

*1:眼内コンタクトレンズで視力を回復させる手術。照明に光の輪が被って見えるようになる

*2:シンクロナイズドスイミングの名前が変わっていたことを「愛のシンクロ」で知りました

3日後に自担がアイドルを辞めるファンの1人の思い

自担こと河合郁人さんがアイドルグループを抜けてタレントになると分かってから、いちファンの心情を定期的に記録しています。

初回はこちら。

自担とほぼ同時期にキャリアチェンジすることになった河合担の話 - 震えてるのは君のほう

ここまで50日前、1ヶ月前と刻んできて、今回は飛んで3日前です。わかっていたけどあっという間。

「アイドルでいてほしかった」会

アイドル短歌をきっかけに知り合った相互フォローのアキタさんと、上映会を兼ねつつお話してきました。11月23日のことなので、もうずいぶん前のようにも感じる。

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上映会ではABCXYZを再生し、「星が光っていると思っていた」と「story of us」が刺さっていたのでよかったです。私はA.B.C.と橋本くんも出ているEndless SHOCK 2005を見せてもらいました。殺陣の迫力が凄かった!

今回は、既にアイドルを辞めている方を後から知って好きになったアキタさんと今の私は気持ちが一部重なるところがあるのでは?とお誘いしました。

なんだかこの件に対して変に平坦な心持ちです。実感がないのか、熱が冷めてきているのか、現実逃避しているのか。

1ヶ月後に自担がアイドルを卒業するファンの1人の思い - 震えてるのは君のほう

以前にも書いた通り「半分くらいは仕方ないかな、という気持ち」と話しました。するとやっぱり「なぜそう思う(思える)のか?」と聞かれるわけで。

改めて考えてみた結果の答えは「既に一度、舞台俳優としての姿を諦めたから」でした。

2018年の音楽劇コインロッカー・ベイビーズを(原作読んだことある!W主演の役を期間中に交代するってすごい)と観たきっかけでファンになったものの、応援するうちに舞台に立つ姿を観ることは叶わなくなってきました。

2021年3月のOslo以降、拘束期間が長い舞台よりテレビ出演を望んでいるのだろうと少しずつ諦めてきていた。グループの脱退も、規模こそ大きいものの舞台に立たないことを受け入れてきた延長線上にあるように思える。だから意外と平常心なのかも、と伝えました。

話してみるまで自分でも気付かなかったことなので、わかってよかったです。

その分、2022年秋の映画「バッドガイズ」吹き替えは歌もあって皆で盛り上がれてとても楽しかったということも話しました。

アキタさんの想いは、私も参加したアイドル短歌アンソロジー「アイドルが好き」内の22pにエッセイで掲載されています。そちらもどうぞ。

 

インスタライブ 12/12

初回は都合があわなかったインスタライブ、2回目はリアタイしました。

眠い〜と思いつつ再生していて、やっぱり声が好きだなあと実感。12/22に個人Youtubeを開設予定というお知らせには(それよりは5人のままで居てほしかったが・・)と別にそこが等価なわけではないことを知りつつ拗ねた気持ちになったものの、穏やかな空気は心地よかったです。

スクショタイムで「サングラス半分かけて」のコメントに試行錯誤していたとき

22時30分から始まって、告知とスクショタイムを終えたら23時前にはサクッと終わらせていた未練のなさ?がいつも通りすぎて笑顔になれました。普段のコンサートでも捌け際が潔かったので。(今コンサートについては過去形が当てはまると気付き、打ちながら険しい顔になってしまった)

 

ABC座 星劇場 12/17昼

17日にして初回でした!3回の観劇を公演期間の後半に固めていたので、初日が明けてからはできるだけセットリストや感想を見ないように過ごしていました。

ペンライトは2019年Going with Zephyrの「風にのったパルファム」を持参。


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幕が開いたらパーマの河合くんがいて、なんだか(本当にパーマだ!)とマスクの下で思わず笑ってしまった。それまでに写真やインスタライブで見ていたのに。

先日アイドル短歌として「本当は前髪が◯◯ほうが好き だけど今年のうちわも最高」と作ったのですが、現実は「パーマが思った以上にかかっちゃった(インライ談)」と前髪どころではない勢いで超えてきた感がある。

河合・五関・橋本(敬称略)での関ジャニ∞さんの「友よ」が刺さりました。

なぁ友よ

人生って最高だろう?

だからやめられないんだろう

関ジャニ∞ 友よ 歌詞 - 歌ネット

あとは「スシ食いねェ!」でお寿司を着ていたJr.ちゃん達や「ブラザービート」で「とまあ毎日僕らはお粗末です♡」と台詞を担当していた塚ちゃんが可愛かったです。感じました。ハートマークを。

まっすーの衣装にまた会えたのも嬉しかった。

そして迎えた2幕。星へ腰掛ける5人が絵本みたい!特に河合くんが枠を両手で持ってるのが可愛い!と内心はしゃいだのも束の間、「S.J.G.」を観ていたらぽろぽろ泣けてきました。

大前提として泣いている人にも泣かない人にもそれぞれの思いがあり、序列がつくものではないんだけど。

ただ私は半端に涙目になった程度だというか、本格的に泣いてはいないという点でちょっと薄情かもしれない。

50日後に自担がアイドルを辞めるファン(の1人の思い) - 震えてるのは君のほう

先月こんなような思いを抱いていたことを客席で思い出し、涙出るのここだったか〜!これはS.J.G.が良過ぎたからの涙ってことで別カウントになるかな!?そんなことないな〜!と思考が一気に巡って次の曲に入るまで泣き笑いでした。

次の曲こと河合郁人ソロ「君の優しさ VS(と) 僕の愛情」では、過去の河合くんの映像がバックに流れるというこちら側の心を抉る鬼のような演出で逆に?涙が出なかった。初めて見た映像もあり、素直にありがたかったです。

あとこれまで河合くんがほぼ担っていた客席への煽りは一部とっつーが担当していたし、ペンラの色を皆で変えるときの「せーの!」は塚ちゃんも何度か一緒に言っていたけど「フォウ!」は少なくとも今のところは河合くんだけのものなんだなあと思って切なかった。

河合くんの演技が好きだったから〜と思ってきたとはいえ、歌も好きだからやっぱり寂しいと再認識しました。4人の声になったらどう変わるんだろうとも思った。

最後の挨拶は戸塚さんと五関さんの語りにぐっときました。2人は毎公演で違うことを話しているのをレポで見ていたけど、やっぱり生で聞いたら想像以上でした。ここでも涙が出た。

特に戸塚さんの「今は未練や走馬灯を、こうしてこうして、こうして(殴る蹴る身振り)」にはBACKBEATも重なって。

でも橋本くんと塚ちゃんが各公演で同じ旨のことを言っているというのも、それはそれで1回だけ入るお客さんへ向けた思いやりというか、愛の形なんだと思います。

終演後に、席が近かった方から金テープをいただきました。ありがとうございました!

 

タワーレコード渋谷店さん

EP「5STARS」発売記念でいろいろと展開してくださっていたのを見てきました。


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すぐ近くにSexy Zoneさんのパネルもあり、彼らはグループとしての過渡期を越えている先輩でもあるのか、という視点にもなりました。

4階のパネルは終了後でしたが、コーナーは引き続き素敵でした!感謝を込めて、ABC座の内容が含まれているからと避けていた雑誌を購入しました。ぬいぐるみ用のエプロンも。

元々の荷物が多かったので、帰りは雑誌3冊の重さで腕が取れそうだった。


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直筆コメントの全文を見たかったけど、150cm(ヒールなし)の身には位置が少し高かったなあ。ここのネームプレートのところにぬいのエプロンを置いてくれたらエプロンの売上がさらに伸びそうな気がするのですが、いかがでしょうか?笑

 

おわりに

この「○日後に自担がアイドルを辞めるファンの1人〜」シリーズは次回が最終回の予定です。19日、20日に控えているABC座の観劇を終え、21日を越えてから書く、かなあ。

ここまで特に拡散されたり感想が来たりはしていなかったので、まあ自己満足だからと手応えがないまま書き進めていました。最近になって相互さんとお話する中で記事に書いていることを踏まえていてくれていたことがあり、遅ればせながら読んでもらえているんだと実感がわいています。

最後はタイトルに改めて「河合担」を入れて、ここまでの総集編のようにするつもり。再構成してPDF/ネットプリントで公開するのもやってみたいと思っています。

それではまた。

アイドル短歌アンソロジー『アイドルが好き』に参加しました

参加したコンテンツのため手前味噌の感もありますが、こちらの短歌アンソロジー 『アイドルが好き』についてはてなブログのお題「2023年で一番よかったインターネットのコンテンツは?」に投稿いたします。

 

2023年10月1日に公開された鷹野しずかさん主催の短歌アンソロジー『アイドルが好き』にエッセイとテーマ短歌を寄稿いたしました。

全文がnoteの記事上で公開されています。

 

テーマ短歌

「アイドル」という職業・現象に関しての短歌でも、あなたの好きな特定の誰か(アイドル)を想って詠んだ短歌でもOK。「アイドル」という単語は詠み込んでも詠み込まなくてもOK。
たくさんのご参加お待ちしております。
冊子タイトル『アイドルが好き』というフレーズを利用した短歌もOKなので、初心者の方・付け句がお好きな方、ぜひ挑戦ください!

(締め切りました)【参加者募集】短歌アンソロジー『アイドルが好き』|鷹野

テーマ「アイドル」の短歌109首が集まったうち、23番に掲載いただきました。

自担である河合郁人さんの名前の「ふみ」と重なる番号で嬉しかったです。

愛なんだ どこまでも巡る日常も がんばれるのは好きがあるから

(アンソロジー6pより)

募集要項に「アイドルが好き」の詠み込みも歓迎とあり、付句(「アイドルが好き」の7字を31字の中に入れ込む)と迷ったものの今回は折句(57577の区切りの先頭に名詞を1字ずつ置く)に挑戦しました。

V6さんの「愛なんだ」は昨年行った披露宴のケーキカットでも流した曲だったため、個人的な思い入れも含めています。

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ありふれたファンの気持ち短歌かと思いきや実は折句、というものになり、気付いた方からお褒めの言葉をいただけて感激でした。

折句などの仕掛け要素を含みつつ、それを抜きにしても人の心を掴めるようなエモーショナルな短歌を作ることが今後の目標です。

ちなみに、最初の案はこちらでした。今ここが初出し。

好きなのはチェキでハートの手をしたら👍(ぐっ)で応えてくれそうなひと

アンソロジー内で被らなさそうな、ツーショットを撮れる距離感のアイドルの要素を入れることで表現される「アイドル」の多様性を示したいとの思いから着想しました。

絵文字の使用可否を確認した結果、不可であったため没としています。絵文字を使わず「好きなのは半分ハートの手をしたら親指上げてくれそうなひと」なども考えたものの、しっくりこなかった。

佐久間大介さんがこういうノリをやってくれそうなイメージです。宮田俊哉さんだと、知ってはいても実際にはやらないんじゃないかな?という印象がある。

そういう人が特に好きだという部分はフィクションで作ったものの、アイドルをはじめ表に出ている方が共演者やご自身の趣味に対して「こちら側(オタク)」の表情を見せてくれたときは素直に嬉しいです。

 

エッセイ

アイドル短歌に関するエッセイも寄稿いたしました。タイトルは「アイドル短歌の中で生きる架空のわたし」。

発行前の告知では、以下のようにご紹介いただきました。

こちらに全文を掲載いたします。(スマートフォン版は画像のピンチアウトで、PC版は画像クリックで拡大できます)

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(アンソロジー18pより)

お誘いいただいた当初は別のテーマをご提案いただきましたが、以前から温めていた「実際の自分とは異なる境遇のファンを想像して作ったアイドル短歌」について書かせていただきました。

文中で引用した「いつもより〜」の短歌についてはこちらの記事でも書いています。

「相談しながら進めたい方向け」の期日前に提出し、片手以上〜両手未満ほどの往復を経て校了に至りました。

スペルミス等の校正をはじめ「ここのエピソードをもう少し具体的にするのもよいかも」といった方向性での助言もいただき、より良いものにできたと感じています。

修正の過程でタイトルが二転三転したりと迷いも多かった中、終始あたたかく対応いただき大変ありがたかったです。改めてありがとうございました!

三者視点からいただいたコメントを受けて文章をアップデートさせる楽しさを知ったことから、以前から漠然と持っていた「本を出したい」という夢が「商業出版」へと変化してきたと感じています。

過去に読んだことのあるいろいろな作家さんのエッセイ等からすると、実際の商業出版はなかなか納得いくまで二人三脚で進められるような余裕のあるスケジューリングでは無いのでは?とも思いつつ。

まずは、これまで「形に残すこと」への興味が薄く未経験だったネットプリントの作成や本の自主制作からチャレンジしてみたい。今回のアンソロジー参加をきっかけに、新しい夢もできました。

 

アンケート

短歌を作るひと、作らないひと双方が対象となっていたアンケートページ。詳細はぜひ本誌の35,36pをご覧ください。

中でも「あなたがアイドル短歌を詠む理由は?」の問いに関しては、誌面に載り切らなかった自由回答が企画主こと鷹野しずかさんのnoteにまとめられています。

私が送った自由回答は以下だった、はず。(▲以下が鷹野さんのコメントです)

情景や感じたことを形に残して忘れないようにするため

▲コメントすることもないほどシンプルでこれぞという回答ありがとうございました。

「あなたがアイドル短歌を詠む理由は?」アンケート全文版【短歌アンソロジー『アイドルが好き』】|鷹野

 

ネットプリント(配信期間終了)

発行後の約1ヶ月間はネットプリントも配信されていたため、印刷しました。


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推奨されていた印刷設定と目の前の設定画面を見比べて出したものの、両面印刷の設定を「しない」とミスしていたので帰宅してから裏表をのりで貼り合わせました。

それもそれで「味」というか、楽しかったです。今も大切に本棚に差してあります。

 

おわりに

ネットプリント期間中に当振り返りを公開することは叶わなかったものの、引き続きWEB版ページ内に画像とPDFが公開されております。

私の参加したテーマ短歌、エッセイ、アンケートの他に「短歌のはなし - ある短歌に関する小エッセイ」や「対談」コーナーもある大ボリューム。

どうぞよろしくお願いいたします!

1ヶ月後に自担がアイドルを卒業するファンの1人の思い

自担がアイドルグループを抜けてタレントになると分かってから、いちファンの心情を定期的に記録しています。今回で3回目。

第1回と2回はこちらです。

自担とほぼ同時期にキャリアチェンジすることになった河合担の話 - 震えてるのは君のほう

50日後に自担がアイドルを辞めるファン(の1人の思い) - 震えてるのは君のほう

記事タイトルをその時々の気分でつけているのでシリーズの感じがしない。ばらばらなタイトルもまた、未だ受け止めきれない思いの表れと割り切りました。

今回は11月の月初から後半にかけての約20日間を振り返って書きます。2023年12月21日まで、あと1ヶ月。

ABC座の一般とカード枠当落

一般販売とカード枠の当落を経て、ABC座を観られる回が確定しました。

3公演、休日の昼と平日の昼夜を1回ずつ行きます。私にとっての最後は、千秋楽の前日である12/20の夜公演となりました。

この秋に転職したことに伴って、平日夜も観劇しやすくなっていたのでよかった。

一般で取った平日昼の1枚は、CNプレイガイドで確保しました。ページの更新でたびたび表示される大千秋楽の△を狙っては弾かれるのを数十分繰り返し、諦めた末に平日昼の公演を購入した流れです。

CNプレイガイドが順番待ち画面の間にeplusとチケットぴあも開いていたものの、開始から約2分で全日程が完売してその後の動きもなかったのでローチケに集中。CNの順番が来てからはローチケとCNを交互に見ていました。

こうして書いたところで今後の役に立つ機会とかないのでは?と若干落ち込んだものの、今まで一般は取れたらラッキーだな〜という程度の位置付けだった中で今回くらい切実に挑んだのは初めてだったので残しておきます。

 

第5回A.B.C-Z歌会

ファンによる非公式の短歌会であるA.B.C-Z歌会に参加していたのが公開されました。テーマ「A.B.C-Z」の回。

今回が初参加でした。過程は以下の通りです。

A.B.C-Z短歌をGoogleフォームで募集
※フォームへのリンクは参加希望者のみに配布します
②詠草〔集めた短歌の一覧〕を作り参加者に配布
③各短歌についてのコメント募集 
※BGMはトリプルラッキー!!!ほめほめ!
④コメント発表と解題〔短歌の作者名を発表〕を行う

序文|abczutakai

こちらの短歌で参加していました。

俺たちとみんなにそれぞれの人生 おかえりを言う さよならがある

原型というか最初に短歌の形で浮かんだのは「おかえりを言えた 元気でねを言える ひとりひとりに人生がある」でした。最後まで、ピノキオピーさんの「それぞれに人生がある」に若干引っ張られていたかもしれない。

塚ちゃんが休養から復帰したときの嬉しさを形にしたくて参加を希望した後に河合くんの脱退も発表され、きちんと見送れるのはありがたい……とも言える……と葛藤の末に作りました。

A.B.C-Zには「俺たちとみんなでA.B.C-Z」というお約束の台詞があること、復帰したメンバーがいること、これから抜けるメンバーがいることが前提ではありつつ知らなくともぎりぎり普通に読めるかな?というところが気に入っています。

いただいたコメントの中で「湿度は低めなところが好き」や「淡々と駅の待合室から眺めているような、そんな控えめさのある雰囲気があって好き」、「涙が出ました」と言ってもらえていたのが嬉しかった!

全12首とコメントについて、ぜひ全文を読んでいただきたいです。

 

JODEKI!!

11月13日にミニアルバムのリード曲こと「JODEKI!!」のMVが公開され、20日にはCDTVでの披露もありました。

MVとCDTVの2段階をかけて、曲が自分の中で腑に落ちた感覚があります。帝劇で観るのも一層楽しみになりました。

CDTVといえば年始のイメージが強いので、次のお正月にはもう5人では居ないんだなあと寂しかった。

それと音楽番組は前半に出るのがあるあるだったので(ここ最近はそうでもなかったかも)、2時間スペシャルの開始からスタンバイしていたら結局かなりの後半に出てきたのが意外でした。それだけ今回の5人での音楽番組ラストパフォーマンスを大事にしてもらえたってことなんだろうか。ありがとうございます。

CDTVでの披露シーンはまだTVerで見られます。デビュー曲と新曲が両方フル!

CDTV ライブ! ライブ! 11月20日(月)放送分 2時間SP【後編】生田絵梨花★なにわ男子★A.B.C-Z★=LOVE★FUNKY MONKEY BΛBY'S★Hi-Fi Un!corn|バラエティ|見逃し無料配信はTVer!人気の動画見放題

また11月29日の19時からは、発売記念のTikTokライブも控えております。

 

おわりに

出来事としてはインスタライブがあったりファッション誌に載ったり等々もあったんだけど、一旦このくらいで。

なんだかこの件に対して変に平坦な心持ちです。実感がないのか、熱が冷めてきているのか、現実逃避しているのか。このままふわっと追う芸能人の1人になるのかもしれないけど、まあそれはそれで、とも思うような。

いわゆる喪失の受容までのプロセスも調べて見直してみたけど、どの段階にいるのかもよくわからなかった。最終段階の「受容」に至っていないことはわかる。

ただこうして文章や短歌で残そうとしている背景には寂しさや怒りというか気持ちの中で(こっちもネタにしているからトントン)に持ち込もうとしているようなところがあるな、というのは漠然と自覚しました。

引き続き、あと1ヶ月とその後を過ごします。あっという間にABC座が始まるんだろうな〜!