参加したコンテンツのため手前味噌の感もありますが、こちらの短歌アンソロジー 『アイドルが好き』についてはてなブログのお題「2023年で一番よかったインターネットのコンテンツは?」に投稿いたします。
2023年10月1日に公開された鷹野しずかさん主催の短歌アンソロジー『アイドルが好き』にエッセイとテーマ短歌を寄稿いたしました。
全文がnoteの記事上で公開されています。
テーマ短歌
「アイドル」という職業・現象に関しての短歌でも、あなたの好きな特定の誰か(アイドル)を想って詠んだ短歌でもOK。「アイドル」という単語は詠み込んでも詠み込まなくてもOK。
たくさんのご参加お待ちしております。
冊子タイトル『アイドルが好き』というフレーズを利用した短歌もOKなので、初心者の方・付け句がお好きな方、ぜひ挑戦ください!
テーマ「アイドル」の短歌109首が集まったうち、23番に掲載いただきました。
自担である河合郁人さんの名前の「ふみ」と重なる番号で嬉しかったです。
愛なんだ どこまでも巡る日常も がんばれるのは好きがあるから
(アンソロジー6pより)
募集要項に「アイドルが好き」の詠み込みも歓迎とあり、付句(「アイドルが好き」の7字を31字の中に入れ込む)と迷ったものの今回は折句(57577の区切りの先頭に名詞を1字ずつ置く)に挑戦しました。
V6さんの「愛なんだ」は昨年行った披露宴のケーキカットでも流した曲だったため、個人的な思い入れも含めています。
ありふれたファンの気持ち短歌かと思いきや実は折句、というものになり、気付いた方からお褒めの言葉をいただけて感激でした。
折句などの仕掛け要素を含みつつ、それを抜きにしても人の心を掴めるようなエモーショナルな短歌を作ることが今後の目標です。
ちなみに、最初の案はこちらでした。今ここが初出し。
好きなのはチェキでハートの手をしたら👍(ぐっ)で応えてくれそうなひと
アンソロジー内で被らなさそうな、ツーショットを撮れる距離感のアイドルの要素を入れることで表現される「アイドル」の多様性を示したいとの思いから着想しました。
絵文字の使用可否を確認した結果、不可であったため没としています。絵文字を使わず「好きなのは半分ハートの手をしたら親指上げてくれそうなひと」なども考えたものの、しっくりこなかった。
佐久間大介さんがこういうノリをやってくれそうなイメージです。宮田俊哉さんだと、知ってはいても実際にはやらないんじゃないかな?という印象がある。
そういう人が特に好きだという部分はフィクションで作ったものの、アイドルをはじめ表に出ている方が共演者やご自身の趣味に対して「こちら側(オタク)」の表情を見せてくれたときは素直に嬉しいです。
エッセイ
アイドル短歌に関するエッセイも寄稿いたしました。タイトルは「アイドル短歌の中で生きる架空のわたし」。
発行前の告知では、以下のようにご紹介いただきました。
春さんには「アイドル短歌の中で生きる架空のわたし」のテーマで書いていただきました。アイドル短歌の"ファン視点"の短歌というと詠み手本人に近い存在と捉えられることが多いですが、"架空のわたし"を生むことで無限の可能性を追うことができる…世界が開かれるような新鮮なお話です! https://t.co/umoihNpiNh
— 🦅野 (@nem_uta) 2023年9月22日
こちらに全文を掲載いたします。(スマートフォン版は画像のピンチアウトで、PC版は画像クリックで拡大できます)
(アンソロジー18pより)
お誘いいただいた当初は別のテーマをご提案いただきましたが、以前から温めていた「実際の自分とは異なる境遇のファンを想像して作ったアイドル短歌」について書かせていただきました。
文中で引用した「いつもより〜」の短歌についてはこちらの記事でも書いています。
「相談しながら進めたい方向け」の期日前に提出し、片手以上〜両手未満ほどの往復を経て校了に至りました。
スペルミス等の校正をはじめ「ここのエピソードをもう少し具体的にするのもよいかも」といった方向性での助言もいただき、より良いものにできたと感じています。
修正の過程でタイトルが二転三転したりと迷いも多かった中、終始あたたかく対応いただき大変ありがたかったです。改めてありがとうございました!
第三者視点からいただいたコメントを受けて文章をアップデートさせる楽しさを知ったことから、以前から漠然と持っていた「本を出したい」という夢が「商業出版」へと変化してきたと感じています。
過去に読んだことのあるいろいろな作家さんのエッセイ等からすると、実際の商業出版はなかなか納得いくまで二人三脚で進められるような余裕のあるスケジューリングでは無いのでは?とも思いつつ。
まずは、これまで「形に残すこと」への興味が薄く未経験だったネットプリントの作成や本の自主制作からチャレンジしてみたい。今回のアンソロジー参加をきっかけに、新しい夢もできました。
アンケート
短歌を作るひと、作らないひと双方が対象となっていたアンケートページ。詳細はぜひ本誌の35,36pをご覧ください。
中でも「あなたがアイドル短歌を詠む理由は?」の問いに関しては、誌面に載り切らなかった自由回答が企画主こと鷹野しずかさんのnoteにまとめられています。
私が送った自由回答は以下だった、はず。(▲以下が鷹野さんのコメントです)
情景や感じたことを形に残して忘れないようにするため
▲コメントすることもないほどシンプルでこれぞという回答ありがとうございました。
ネットプリント(配信期間終了)
発行後の約1ヶ月間はネットプリントも配信されていたため、印刷しました。
推奨されていた印刷設定と目の前の設定画面を見比べて出したものの、両面印刷の設定を「しない」とミスしていたので帰宅してから裏表をのりで貼り合わせました。
それもそれで「味」というか、楽しかったです。今も大切に本棚に差してあります。
おわりに
ネットプリント期間中に当振り返りを公開することは叶わなかったものの、引き続きWEB版ページ内に画像とPDFが公開されております。
私の参加したテーマ短歌、エッセイ、アンケートの他に「短歌のはなし - ある短歌に関する小エッセイ」や「対談」コーナーもある大ボリューム。
どうぞよろしくお願いいたします!