震えてるのは君のほう

You’re Dream Maker.

舞台「千と千尋の神隠し」感想

※本ページはプロモーションを含みます

3月24日夜、帝国劇場で「千と千尋の神隠し」を観ました。今回が舞台初見です。


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千尋上白石萌音さん
ハク:増子敦貴さん
カオナシ:中川賢さん
リン/千尋の母:華優希さん
釜爺:宮崎吐夢さん
湯婆婆/銭婆:春風ひとみさん
兄役/千尋の父:大澄賢也さん
父役:伊藤俊彦さん
青蛙:元木聖也さん
頭:奥山ばらばさん
坊:坂口杏奈さん
アンサンブル:油屋組

写真から文字をコピーできる機能のおかげで、キャストボードを撮った写真を元に貼り付けられるようになって便利。

華優希さんのFC経由で申し込んだA席で、1階やや後方列の下手寄りでした。以前「キングダム」でA席を取り1階のかなり後方列で上手側だった際には舞台中央の視界が欠けて歯噛みしたのですが、今回は全体を見られた!

A席の範囲内ではかなり前方の列だったのが勝因かもしれない。

 

直近で帝劇に観に来ていた2023年12月のABC座と比べて今回はセットの分そのときよりステージが小さく見えるかもと感傷に浸ったりもしましたが、開園後はすぐに惹き込まれました。

舞台ならではの演出が続いて、楽しかったです。まずオープニングでタイトル「千と千尋の神隠し」が映し出されてから「千」ふたつが残って鳥居に変形した流れに心が躍ったし、龍が遠ざかったのを表現するのに小さい龍が出てきたときは笑顔になった。神様たちの造形にもワクワクした!

千尋が息を止めながらハクと走る場面やエレベーターが上がる表現で壁?扉?が黒子さん達の力でぱたぱた動いていたのも好きでした。

エレベーターといえば、湯婆婆の部屋までエレベーターを2回乗り継ぐと聞いたとき(タワマンみたいだな)と思ってしまった。映画を見た子供のときから年月を経て心が汚れたことがわかって寂しい。

元木聖也さんが人形を動かしながら声をあてていた青蛙も楽しかったです。劇団四季アナと雪の女王でもオラフの動きと役者さんの表情をずっと目で追っていたので、今回も目が離せなかった。

宮崎吐夢さんが演じていた釜爺の場面では結構笑いが起きていました。6本の腕でハートを3つ作っていたところとか。アドリブも結構あったのかも?でもアドリブや日替わりはなさそうな気がするから、あってもキャストさんごとの裁量かなあ。

もう観客は全員映画を観ているだろう、との信頼もあってのダイナミックな演出だったのかもとも思います。幼い頃に見た映画と繰り返し読んだ絵本の記憶だけで特に復習はせず舞台を観ましたが、ふと先の展開や台詞を思い出す瞬間が何度かありました。銭婆の「忘れないものさ。思い出せないだけで」という言葉を改めて実感しています。

読んでいた絵本はこれでした。大判の、アニメ映画を起こした本。

そして作中ほぼずっと舞台上が物理的に暗かった!油屋の世界観を示すにしても見辛いくらい暗かったし、斜め前の席の人は途中から眠そうでした。(あと上にも書いた通り映画を見たことがある人が来ているだろうから、どうしてもストーリーの先が気になる緊張感はないのも原因かもしれない。)

舞台上の暗さは、ジョン・ケアードさん演出であることと欧米人はアジア人より暗いところが見えるという話が影響しているのかも?と考えています。

またエンディング〜カーテンコール後あたりに映画の主題歌「いつも何度でも」が流れて終わるのを漠然と想像していたけどなかったな。再現度が高かった分、原作と舞台を同一視しすぎていた感がある。

 

何名かキャストさんの感想も書きます。

上白石萌音さん

普段は華やかな印象なのに、しっかり10歳の千尋に見えて驚きました。ランドセルとか服も大きめに作ってあるんだろうとは思いつつ。

後から身長を調べたら152cmで、自分と1cm差と知って勝手に勇気をもらっています。

大澄賢也さん

千尋の父として話していたとき、アニメや吹き替え〜映像寄りの発声に感じたのが印象的でした。導入でアニメ映画と舞台の境目をうまく埋めていたように思えます。改めて経歴を確認したところ、舞台と映像に同じくらい出演しているダンサー出身の俳優さんでした。

増子敦貴さん

ゼンカイジャーで見ていたことがあって、そのときより高く感じる声と落ち着いた雰囲気に驚きました。少年らしさと穏やかさがそれまでのイメージと違って新鮮だった。

劇中で何度かあったコンテンポラリーダンスもよかったです。ミュージカルではなかった(劇中で何度か歌はあったものの、メインキャラクターは歌わなかった)分、内心に抱えているものが多いハクの心情表現としてダンスが使われたってことなんだろうか。

カーテンコールで魔法をかけるときの仕草をしていて、指先にふっと息を吹きかけていた瞬間に心掴まれたし客席の拍手も一段階大きくなっていました。

華優希さん

千尋の母役としては今まで見たことのなかった気怠げな雰囲気にびっくりしたし、細身のパンツ姿や濃いめのメイクの姿に目を奪われました。リン役では表情豊かで千尋への笑顔と優しさにキュンとした!油屋のみんなで盛り上がっていた場面ではしゃいでいたときの満面の笑顔を見られて嬉しかったです。

1幕の終わりに千尋とリンの同室の女性たちが歌っていたとき、華ちゃんの歌声も聴けるかも〜と双眼鏡で注目しながら期待したけどそこはなかった!華ちゃんの歌も聴きたかったとは思いつつ、あのボリュームの舞台でさらにミュージカルにしていたら尺がさらに長くなりそう。

そういえば幕間では直前のシーンの影響で完全にあんまんの口になっていたので、劇場で売ってほしかった。千尋とリンが食べていたのが何かは明言されていなかったけど。代わりに売店でバジルとチキンのカルツォーネを買って食べました。

 

総括としては、観られてよかった!すっかりジブリパークにも行きたくなっています。