震えてるのは君のほう

You’re Dream Maker.

「刀剣乱舞歌舞伎」感想

※本ページはプロモーションを含みます

7月22日、先日大千秋楽を迎えた「刀剣乱舞 月刀剣縁桐」を新橋演舞場にて観てきました。

新作歌舞伎「刀剣乱舞」 公式サイト

ゲームは初期のみ(アプリが出る前くらいまで)プレイ、メディアミックスは映画刀剣乱舞-継承-と刀ステの禺伝 矛盾源氏物語を観ていてからの今回です。

主演と演出をつとめる尾上松也さんは映画「バッドガイズ」の吹き替えがコミカルでありつつもかっこよかったので楽しみにしていました。

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入る前からメインビジュアルの大きさに感動。入場時は列ができていたので、幕間に一度外に出て撮りました。

歌舞伎は人生で三度目くらいの初心者で、刀剣乱舞についてもメインビジュアルの小烏丸さんを(この右端の方が次郎ちゃんかな?)と思っていたくらいの初心者でしたが、しっかり楽しかったです。

 

開演前にS席2階の上手寄りにいたら1階で何度かぱらぱらと拍手があがっていて、何が起きているのかと気になっていたら解説の方が席のブロックごとにまわっていた!

自分のいたブロックの番では「今剣様を近侍にしている審神者さん」へ指名があり、手を挙げた1名の方に千社札が渡されて周囲の皆で拍手をする場面がありました。

そして解説役の方のレクチャーに加えて、幕でも世界観の説明がされていた。

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開演後、何度か2階席の通路にまで時間遡行軍役の方が上手、下手、中央に1人ずつと来て感動しました。これが歌舞伎の2階S席〜…!?

序盤に一度、遡行軍のワイヤーアクションもあって楽しかったです。

刀剣男士の登場前に刀を打つ場面があり、それなりの尺でやっていたのが意外でした。メディアミックスでは男士が当たり前のようにいたから、改めてそういえば審神者が鍛刀をしてるんだったと実感。そして歌舞伎本丸の審神者様の声が渋くてかっこよかった!あとから中村獅童さんが声を当てていたと知って納得しました。

本丸の場面で個人的にツボだったのは、ゲームで見たことがある背景(障子の向こうの日本庭園)が歌舞伎の書き割りの絵柄で再現されていたところです。

 

刀剣男士の名乗りの場面でこそゲームの絵柄と歌舞伎メイクの乖離に若干の戸惑いがあったものの、話が進むとすぐに慣れました。特に同田貫と兄者のふたりは声の演技でぐっとキャラらしさを感じた印象です。

舞を披露する場面では(同田貫も舞うの!?やってくれるかな!?)と思ったし最初こそ険しい顔をしているように見えたけど、いざ始まったら堂々とした力強い舞で格好良かったです。あの瞬間、ギャップ萌えで同田貫が個人的MVPになりました。

そして舞といえば小烏丸さま、たいへん美しかったです。つい最近「夜曲 〜ノクターン〜」に出演されていた河合雪之丞さん。

音楽でひとり女性の方がいたので場面にあった雰囲気の唄を聴けて素敵でした。歌舞伎の舞台に上がるのは男性だけではと驚きましたが、宝塚歌劇でも音楽まわりは女性に限らないなと気付き納得しています。

 

あとピンポイントなところだと、異界の翁と嫗(果心居士と雲居姫)が2人背中合わせで花道上のすっぽんに沈んで捌ける場面が好きでした。

最後には敗れる悪役の男女コンビ(非恋愛)が気合い入ってるシーンが好きで、たとえば「株式会社応援屋!!〜OH&YEAH!!〜」に出てきたデジタル・コープスの専務と秘書のふたりが歌うところとか。(悪役の男女コンビといえばポケモンのアニメのロケット団も同じ類型かな?と考えてみたけど、それは違うな〜という結論に至った。デジタル・コープスとデジタルボーイズは全然心が一つになってないけど、ロケット団ニャースソーナンスまで含めてファミリー感があるところが違うんだろうなあ。)

紅梅姫と足利義輝がそれぞれ違った形で三日月宗近を慕っている場面もよかったです。兄妹や姉弟が同じ相手に惹かれ、どちらも成就はしない流れにロマンを感じる。(このツボの原体験はドラマ「最後から二番目の恋」だと思っています)

ちなみにこの紅梅姫と足利義輝三日月宗近を口説いた?場面のあとで刀剣男士6人が勢揃いするわけですが、「(小狐丸と髭切は)どうしてちょっとしか出ないのか」の笑いがその時は全然ピンときていなかった。後から小狐丸と足利義輝、紅梅姫と髭切が兼ね役だったことを知って驚きました。

 

幕間に館内を歩いていたら、舞台写真の売り方が紙に希望の番号を書く小学校の校外学習スタイルで懐かしかった!歌舞伎の他作品で使用された刀や衣装が展示されていたのを楽しみました。あとは売店で見かけたバナナクレープのアイスを狙っていたものの、刀剣あいす目当ての列が長かったので断念してしまった。

 

数十人の足軽が出てきての殺陣では、舞台上の華やかさと戦闘シーンの鮮やかさもさることながら(この若手役者さんの中にいずれスターになる方がいるのかな)の気持ちでも楽しませていただきました。

そして異形に取り込まれた義輝が目まわりに黒い縁取りをしていて(闇堕ちメイクだ!!)と内心テンションが上がっていた。今年の上四半期に夢中で観ていた*1「キングアーサー」でも魔女に復讐心を利用された男のメイクがどんどん禍々しくなっていっていたので。

隈取のどれに該当するのかがわからず検索してみました、人間がこの世のものでない存在に変化するときの「茶隈」に該当するのかな?

隈取の種類|隈取|はじめての歌舞伎

 

「歌舞伎のカーテンコール」も楽しかったです。呼びかけ方は自由とのことだったので「松也さーん!」と声をあげてみたかったものの、周囲に2階席から呼びかけている方はいなくて断念。

1階のお客さんの声もほぼ聞こえてこなかったので、舞台や花道に近い席の方が言っていたのかな?と思っています。

 

帰り道に演舞場から新橋駅まで歩いたら、三日月が出ていてぐっときました。

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改めて、歌舞伎と刀剣乱舞どちらもふわっと知っている初心者にも面白くてわかりやすくい作品でした!主演をつとめ切った松也さんのオーラに圧倒されました。

やっぱり「映画刀剣乱舞 -継承-」ではやらなかった「葛藤の中で元主を関わり介錯する」過程をしっかり見られたところが刺さったのかなあ。

さらに松也さんは演出にも関わっていたということなのでカリスマ性も実力も凄い、これからも松也さんについていきます。

あと松也さんは「ウコンの力」のCMに出ているときの親しみやすさが可愛い。笑顔の可愛さがA.B.C-Zの橋本良亮くんと近い感じだな〜と思っています。

 

刀剣乱舞メディアミックスの感想もどうぞ。

尾上松也さん吹き替え「バッドガイズ」の感想はこちらです。

*1:1月に東京で、2月に兵庫で、3月に配信で観ました