粘菌歌会さんの6月の募集、テーマ「結ぶ」に2首を投稿していました。選および選外での話題には入らなかったものの、ここで個人的に公開します。
※歌会で選から外れた作品の取り扱いについて調べ、個人的な公開について明確な禁止事項としては挙がっていないことを確認しました。
もし問題がありましたら、お手数ですが当記事のコメント等にてお伝えください。対応いたします。
自己紹介
2020年から「アイドル短歌」同好の方の企画へ参加するなどTwitter(X)上で不定期に短歌を作っています。
過去の作品の一部、2022年の自選10首はこちら。
【アイドル好き・アイドル短歌好き59名による580首の短歌集】 #自選10短歌集2022|鷹野
粘菌歌会さんとの出会い
宇野なずきさんと梨.psd(梨花)さんが粘菌歌会にて採用された作品を紹介していたのを立て続けに目にしたことがきっかけです。
粘菌歌会、宇野なずきの短歌も選ばれています
— 宇野なずき (@unonazuki) 2023年5月22日
暖房と押し間違えた送風で実家の犬に似た唸り声/宇野なずき
ちなみにこれはエアコンの音のことです https://t.co/JVfmXkxj3L
粘菌歌会第60回「迎える」で、
— 梨.psd (@pear0001sub) 2023年6月12日
猫のパジャマさんとかみしのさんに短歌を一首ずつ選んでいただきました ありがとうございます
あるいは万華鏡、あるいは吹き戻し、あるいはマジックテープの人参の先、あるいはhttps://t.co/J2PaXxt3zh pic.twitter.com/tdAK0vRLks
気になってバックナンバーを楽しく読んだ流れで、テーマ「結ぶ」の募集へ投稿しました。
初の応募から結果が出るまでの間には、5月のテーマ「自由律俳句」の選を読んだり7月の募集「手」にも応募したりしています。
そして公開された粘菌歌会 第62回「結ぶ」の座談会。選がされる企画への応募は初めてだったので緊張しつつ読みました。
実力及ばず初投稿からの掲載はなかったものの、自分でも作っていたことで読んでいるときの気持ちの厚みが(バックナンバーを楽しく見ていたときとは)ぐっと違っていました。
作った短歌
3首まで応募が可能であるところ、作ったのは2首でした。
もし誰に転生しても気付いてね パンの袋を結んで捨てる
もし誰に転生しても「見つけてね」にするかどうか最後まで迷ったものの、「見つけて」は重すぎる気がして「気付いて」としました。
お菓子やパンの袋をすぐ捨てるのに細長く折ってきゅっと1回結ぶ、みたいな小さい癖が人をかたち作っているのかな、そういうものの積み重ねでもし自分に予期せぬ生まれ変わりや人格中身の入れ替わりがあっても誰かに見つけてもらえたらいいな。という歌でした。
「転生」とは少し違うものの、新井素子さんの『もいちどあなたにあいたいな』からも影響を受けているかもしれない。
第60回「迎える」後編の中で「転生」を含む作品が出ていたものの、ニュアンスも違うしいいか〜と特に変えたりはせずそのまま提出しました。
ヘアゴムがぱちんと弾け どうしても生きてる価値って必要ですか
毛量が多いので、まとめているヘアゴムが急に切れて髪がぱらっとほどけることがあります。日中や出先でそれが起きると不便で、輪ゴムで応急処置したこともありました。(最近は予備を持ち歩くようにしています。ダイソーで売ってるシリコンのヘアゴムがお気に入り。)
急にヘアゴムが切れるというのが、起こったときの心持ちによっては張り詰めていた気持ちの糸まで切れるような気がするのです。自分は何のために生きているんだろうか、とまで飛躍するくらいに。
加えてこの短歌を作っていた時期に、観た舞台*1とライブ*2内で「生きてる価値」という言葉(歌詞)が出た場面が印象に残ったので出てきました。
暗めではありつつ、最終的には自分に対しても他者に対しても「生きてる価値があるかないかなんて気にしなくてもいいじゃない」という思いを込めたかった短歌です。
以上、短歌とその解説でした。
引き続き粘菌歌会さんへ投稿しつつ、以下アンソロジー「アイドルが好き」への参加も予定しております。こちら9/18まで募集中です♡