震えてるのは君のほう

You’re Dream Maker.

宝塚雪組「夢介千両みやげ/Sensational!」感想

※本ページはプロモーションを含みます

「夢介千両みやげ」と「Sensational!」を配信で見ました。個人的には「CITY HUNTER」以来の雪組公演です。

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配信の画面とはいえ、気分を味わいたくて幕の写真を撮りました。映り込みがないようにトリミングとフィルターもかけた。

楽天TVのアプリを使えばクロームキャストでテレビに繋げる、というのをいつも忘れてタブレットで再生しそうになる。

自宅で配信で観ている環境を活かして、手元のiPhone「夢介千両みやげ」の人物相関図と「CITY HUNTER」の人物相関図のタブを並べて時々見比べていました。

あとは「一両 いくら」や「小田原 どこ」を調べたり。江戸中期から後期の1両は現代でいう数万円の価値だったとわかり、「親からもらった千両で♪」のフレーズや夢介がいろいろな相手へ50両を渡す場面の重みが増しました。

そして小田原って地名は知ってるけど実際どこなんだったっけ、と確認して(意外と近いな!)と思ったり。千葉生まれなのにわかっていなかった。でも東京から神奈川なら全然近いと思ってしまうのは、あくまで現代の感覚なのかもしれない。

 

それにしても良い朝月希和さんが観られました。本当に観てよかった。

初めての生宝塚だった2020年の「はいからさんが通る」で朝月希和さんに惹かれ、そのタイミングで雪組への組替えがわかったという経緯です。

和ものの雪組で、鮮やかな色の和装が似合う男勝りで強い女性な朝月希和さんを存分に浴びられました。CITY HUNTERでの香ちゃんも強くて可愛らしかったんだけど、やっぱり作中で周囲の男女に「綺麗」と評されているのを観るのが嬉しくて。

そして宝塚といえば男役トップさんと二番手さんがヒロインを奪い合う三角関係が定番のイメージだった中(いろいろと観てそのイメージも変わって来てはいるものの)、主人公の夢介に惚れる女性が2人3人と現れる流れが新鮮に感じました。

黒のお着物に身を包み「夢介さんの恩に報いるには、夢介さんを忘れることが一番」と身を引いた芸者の浜次さんが「はいからさんが通る」で朝月希和さんの演じた吉次さんと重なり、今回のお銀さんが夢介と結ばれたことに涙ぐみました。

お銀が最初から最後まで正妻であり続けたことで娘役トップさんになったと実感したし、作品も組も越えて吉次さんが報われたような気がした。

 

「金には生きた金と死んだ金がある、世のため人のために使うのが道楽修行」、「美味いもの食べていい景色見て、生きててよかったなあと思うことが」、「これからは、2人で親孝行して人生修行だ」朴訥に発せられるこれらの台詞がまっすぐに心に沁みました。

個人的に、家庭を持ったばかりの今のタイミングでこの物語を観られてよかったと思います。

歌う夢介さんのかっこよさと、方言での優しい台詞とのギャップがすごかった!これが冴羽獠を演じた方だとは信じられないくらい。また今回は方言の台詞が多く感情を歌詞にしづらい都合からか、テーマソングを繰り返し歌う構成だったのも楽しかったです。

あとクライマックスの爆発では「BADDY」を連想しましたね。あのディストピアエンドにはならなかった。

 

「Sensational!」は、とにかく場面がぽんぽん変わることにびっくり。

和ものの一幕からがらりと変わって、インドをテーマにしたショーがまあまあの尺であった。直近の宝塚観劇「冬霞の巴里」は一本ものだったので、元禄バロックロックでのショー「The Fascination」を思い出しつつ場面転換ってこんなに激しかったっけとどうにか追っていました。

「蜘蛛女のキス」で、安蘭けいさんが劇中劇のような形でいわゆるダルマ衣装を着て踊る場面があったんです。

 

そして、綾凰華さんの退団公演でもありました。

以前に別の公演の千秋楽配信を見た際、退団される方に疎いという負い目からご挨拶に居心地の悪さを感じたこともあります。でも今回は、彩風咲奈さんについて詳しくないなりに素直に応援の気持ちでご挨拶を受け止めることができました。

退団は寂しくもあくまで前向きな卒業だと実感し、少しずつでも宝塚を理解できてきたと感じています。

彩風咲奈さんによる雪組どっせい!の説明での「間違えた〜!」も可愛らしくて、笑顔になりました。どっセンセーショナル!🙌

これからのご活躍も、楽しみにしております。ありがとうございました!