WEB歌集『J31Gate』さんの第6回企画「時間」に参加させていただきました。はじめて作ったジャニーズ短歌の裏話を書きます。
WEB歌集 J31Gate 第6回「時間」|WEB歌集『J31Gate』|note
河合郁人で、17番を寄稿しました。
あのころの未来にぼくら立っている
これからもっと優しくなれる
短歌に興味はありつつ見るだけだった中、「時間」というテーマに惹かれました。題材が発表されてすぐ、1月5日には原型をメモしていた。
熟すほど綺麗になると知っている
目指す背中が教えてくれた
木村拓哉さんや松本潤さんなど先輩へのリスペクトが強い河合くんは、時間の流れを前向きに捉えているように思えます。ビジネスジャニオタジャニーズじゃない。
憧れの先輩方の影響で、歳を重ねることを老いではなく成長として見ている。そんなイメージでした。
そして1月11日、A.B.C-Zのラジオで「成人の日」に関するトークがありました。
「新成人の頃の自分にいま言いたいこと」を聞かれた河合くんの答えは「早く気づけ」。当時は尖っていたせいで出来なかったこともあるから、早く気付けていたらより柔軟性のある人間になれていた、と。
橋本くんは「それがあったから今のふみとがあるんだよ」と言ってくれていました。
次の週からしばらく戸塚さんと河合くんの主演舞台に気をとられていて、投稿したのは月末。改めて「時間が経つことで優しく、丸くなることができる」を軸に考えました。
時間によって柔らかくなること、を何かに例えて表したかった。ワイン?河合くんは料理が好きだから煮込み料理?と考えたけど、どれもしっくりこない。
河合くんなら「時間」をテーマに何て言うだろうと思いつつ、短歌については寝かそうと決めた数十分後。ふとワンフレーズが浮かんだ。ちゃんと本家の歌で。
「あの頃の未来に♪僕らは立っているのかな♪」
思いついたとき、笑いそうになった。彼にとって時間を表す言葉、たしかにこれだと言いそうな気がして。
少し変えた原型と組み合わせてみた。
あの頃の未来に僕ら立っている
熟するほどに優しくなれる
より柔らかく、そして歌詞の部分は原曲の通りに、と書き換えてできたのが最終版です。
歳を重ねて優しくなれるとはあくまで可能性の話で、気付いて実行できるのは決して当たり前じゃない。という思いも込めました。
あのころの未来にぼくら立っている
これからもっと優しくなれる
河合くんがプレバト!で作る俳句のような、平易な言葉選びも意識しています。
夏井先生の本で勉強して特待生になった河合くんの俳句は、番組内で「実体験に基づいた、良い意味で大衆的な作風」と評されていた。
真っ白な手縫い雑巾チューリップ
百本ノック蛇口に映る夏の空
渋滞時ぬるいソーダと焼けた腕
河合郁人(A.B.C-Z)の全俳句一覧 - プレバト!!で芸能人が詠んだ俳句を徹底紹介するブログ
投稿前に、たった31字の約半分が人の言葉じゃほぼスガシカオさんの作品だ…と悩みました。でもこれも河合郁人を題材にした短歌らしいかな、と思い直した。
彼はグループのラジオで何度かやっている「メンバーからメンバーに手紙を書く」企画で、毎回ジャニーズの歌詞を引用していたので。
だから夜空のムコウを使うのも担タレ、セーフ、と自分を説得した。
でも先日、投稿作の入ったweb歌集が公開された翌日にラジオで行われた「ぼくとごっち(メンバーから五関さんに手紙を読み上げる企画)」では手紙から歌詞の引用がなくなりました。
河合くんから五関くんへ①
— A.B.C-Z今夜はJ's倶楽部 (@nhk_jsclub) 2020年2月4日
ぼくが五関君の事を昔から好きなのは知っているよね?
知らないとは言わせないよ。五関君は自分の家に入れてくれないよね?
ごはんも中々行ってくれないよね。俳優の友達とは行くのに
ゆるさない 河合郁人より#nhk_jsclub https://t.co/Hl9CcPjPpr
歌詞では伝えられない本音、とのことです。
個人的な思い入れをここまで読んでいただきありがとうございました。人生初の短歌、とても楽しかったです。