2022年10月、A.B.C-Z橋本担のぼたんさんとアイドル短歌の「相互題詠」をしました。
相互題詠とは、お互いに短歌のテーマを出し合って連作を作る遊び。こちらのnote記事に詳しく書かれています。
「相互題詠」やってみた & みんなもやろうよの募集|鷹野|note
#相互題詠 #アイドル短歌 #ABCZ短歌
— 春🧘🏻♀️ (@ps2310201) 2022年10月11日
ぼたんさん(@anak_btnz)とお互いテーマを決めてA.B.C-Zの短歌を作りました!出してもらったお題は「10周年」です🌟
“BETWEEN THE TEN” pic.twitter.com/0Ov0E2lACI
ぼたんさんの作品はこちら。
春さん(@ps2310201 )にお題「ABCXYZ」を頂いてよみました #相互題詠 pic.twitter.com/Wx2nYjCont
— ぼたん (@anak_btnz) 2022年10月11日
事前に相談しておいた公開タイミングでいざツイートせん!となった直前に、画像に書き込んでいたお題が「10周年」ではなく「10年間」になっていることに気づきました。焦った。急いで時間をずらしてもらって修正しています。
私がぼたんさんへお願いしたお題はA.B.C-Zの今年のツアータイトル「ABCXYZ」で、もらったお題はA.B.C-Zのデビュー「10周年」。偶然お互い似たテーマになりました。
ぼたんさんの作る短歌のひとりひとりに向けた優しい目線が好きで、今回のコンサートでの彼らについて詠まれたものを見たい!という思いからテーマを選んでいます。
というか今回は自分の作った中にも何個か「ABCXYZ」要素が入っ(てしまっ)ています。コンサートに行ったときの記憶を「10周年」に寄せながら作った感じ。
誰をイメージした歌かなど、順に書いていきます。
帯でもない襷でもない十年で織り上げてきていたのは奇跡
ー戸塚祥太
コンサート名古屋公演9/18夜に戸塚さんが口にしていた「インタビューで『デビューしてから10年、長かったですか?短かったですか?』と聞かれるたびに上手く答えられず、インタビュアーさんに悪いからと無理やり答えることにも罪悪感があった。長いでも短いでもなく奇跡と思っているんだとやっと腑に落ちた」というニュアンスの発言を短歌にしました。
長くも短くもない、からスルッと「帯に短し襷に長し」が出てきた。「たすき」と「きせき」で韻を踏めているのと、下の句「おりあげてきていたのはきせき」とイの音が続くテンポ感がお気に入り。
道後温泉に行っていたとき貸し切り状態だった朝風呂で浮かんだから、自分の中では静かな脱衣所の光景ともセットな短歌です。
デビューした頃に生まれた赤ちゃんがもうジュニアになってるんだよねえ
ー河合郁人
これもあっさりできました。河合くんが言ってそうで意外と言ってない、実は言ってるかもしれないフレーズ。
何にでもなれるよ 司書も王様も でもいちばんは君の彼氏で
ー橋本良亮
橋本くんが演じたいろいろな役を思い浮かべて、2020年「日本文学の旅」での司書と2022年「スワンキング」での国王を選びました。10年の中でもずいぶん最近からのチョイスになってしまった。
彼が実際にステージ上でソロ曲の締めに呼びかけていた台詞は「ずっと一緒だよ」なので性別の色の薄い「恋人」を使おうかとも思いましたが、橋本さんは(たとえば男性ファンに対してであっても)概念としての「彼氏」がしっくりきて今の形に決めています。
橋本担さん全員キュンとしてほしい!の心意気でいたものの、ぼたんさんから「ふみとさんは公の場でファンを恋人扱いしてくれますが、それが真っ先に思い浮かびました。」と感想をいただきました。それも嬉しい。
むしろどの歌が誰と書くタイミングを逃したまま、読む方のご想像にお任せしていた状態で全短歌に感想を書いていただいてありがたかったです。ありがとうございました。
逃げないで こっちを向いて お願い また何度でも見つけて
ー塚田僚一
5・7・7・7、にもなっているかどうかの強引な破調。
今年のツアーで、塚ちゃんが自分のソロ曲の後に「ソロ曲がなくてごめんなさーい!逃げろー!」って言って捌けてたんですね。たしかに最新の「S.J.G.」はグループのメンバー全員に出番があるし、これまでのソロ曲も「塚田僚一」名義ではない。
でも逃げる必要はないし謝ることでもないのに寂しいよ!逃げないで!という気持ちを込めました。下の句は、自己紹介ソングえびらぶ(A.B.C-Z LOVE)の日替わりアドリブで何回か「見いつけた」と言っていることから。
塚ちゃんに対してこんなに切実な思いを持っていた自分に気付き、驚きました。
これまでもこれからだって長いから 連れ回される覚悟よろしく
ー五関晃一
最初の歌と同じく、9/18夜のコンサートの挨拶を元に作りました。「着いてきてというより、連れ回すつもり(ニュアンス)」と語りかけられた記憶を残したかった。
これが全然まとまらなくて大変だった!作ってから1ヶ月経った今、改めてメモを書き出してみただけでも息切れがしたくらい。
寄り道もいいよ 寄り道でもいいよ でも俺たちに連れ回させて
↓
寄り道もいいよ 寄り道でもいいよ でも俺の手で連れ回させて
↓
寄り道もいいよ 寄り道でもいいよ だけど俺連れ回すから覚悟しててね
↓
寄り道もいいよ 寄り道でもいいよ 連れ回される覚悟はしてて
↓
これまでもこれからだって長いから 寄り道も寄り道でもいいよ
↓
これまでもこの先も結構あるし 寄り道も寄り道でもいいよ?
↓
これまでもこれからだって長いから 俺といる覚悟はしてるよね?
途中で「これ10周年や10年を入れ込めてないな」と気付いて方向転換してます。
今回使わなかった「寄り道もいいよ 寄り道でもいいよ」は、いつかどこかで別の短歌にするかもしれない。
10年とそれ以上を共に過ごした 親友?戦友?どっちでもいいか!
ーA.B.C-Z+ふぉ〜ゆ〜
せっかくの「10周年」テーマということで、結成10周年のふぉ〜ゆ〜も詠みました。
Paraviの「えびたび」でやっていたA.B.C-Zとふぉ〜ゆ〜での思い出トークから作っています。
#ABCZ と #ふぉ〜ゆ〜 でバーベキュー🤩🍖
— Paravi(パラビ) (@_paravi_) 2022年9月23日
まだまだ続出㊙️エピソード❕
今だから言える話や、ここだけの話も✨
さらにA.B.C-Zからふぉ〜ゆ〜へ10周年サプライズプレゼント🎁
▷https://t.co/UnuCBypScx#えびたび で感想もお待ちしています🦐#Paravi pic.twitter.com/CPBPE915nW
以上、解説でした。
最初と最後で、「十年」と「10年」の表記を分けたのも個人的なポイントです。戸塚祥太さんは硬めに漢数字を使いそうで、9人で賑やかにしているときは違うなと。
「10」は縦中横(縦書きのとき2〜3桁の数字を1文字分にまとめる設定)にしたかったものの、うたの短冊メーカーでやる方法がわからず。
またツイートにだけ入れたタイトル「BETWEEN THE TEN」は、YUKIちゃんのソロ活動10周年記念で出されたアルバムから取っています。はじめて連作にタイトルをつけた。
こちらはカップリング集で、シングル集は「POWERS OF TEN」です。
改めてありがとうございました!
ぼたんさんと相互題詠ができて、そしてコンサートの思い出を短歌の形で残せて嬉しかったです。そんな気持ちを込めて、もう1首作りました。
ダイソーで額を探そうこの愛を17ピースで飾れるように
短歌を作ることは思い出をジグソーパズルに組んで額に入れるのと似ているし、ダイソーの額縁は意外と丈夫。
(2022/11/29追記)17ピースだと俳句でした。
素で間違っていたし約1ヶ月気付かなかった。
普通に「31(さんじゅういち)」に変えるとリズムが崩れるけど、「31(サンイチ)」と振り仮名をつけたらいいかも?
言い訳をすると母方の祖父母が俳句をやっていて、幼い頃から575のほうにより馴染みがあるのです。最近高校生の従弟に聞いたところによると、国語の教科書に祖父の俳句が載っていたらしい。気になってます。
また他の方とも相互題詠をやってみたい!
相互題詠は今年の初夏ににうむさんをお誘いしてやったのに続き二度目でして、前回はお互いにアイドル短歌と普通の?短歌の中間くらいで今回はどちらも推しに焦点を当てた内容に自然となったので自分のテイストに多少お相手のニュアンスも込めて作る挑戦というのもお題を出し合う醍醐味だなあと思います
— 春🧘🏻♀️ (@ps2310201) 2022年10月11日
前回の相互題詠もどうぞ。