震えてるのは君のほう

You’re Dream Maker.

舞台「天使は桜に舞い降りて」感想

1月8日、サンシャイン劇場で「演劇の毛利さん The Entertainment Theater Vol.1『天使は桜に舞い降りて』」夜公演を観ました。

三津谷亮さん、エリザベス・マリーさん、ザンヨウコさんといわゆる「盗賊組」または「劇団『人間最高!』」組でのアフタートークがあった回。

奇子」から注目していた三津谷亮さんと、舞台KING OF PRISM(通称ブタキン)を配信で見た際に西園寺レオ役として可愛らしかった星元裕月さんを特に観ようと取ったチケットです。

前回の記事に続き、また数ヶ月あけて観劇感想の下書きに手をつけました。週末に「行先不明」でまたサンシャイン劇場に行くので、その前にというのがきっかけです)

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良い意味でのビジュアル詐欺、といった感じのパワフルな作品でした。

 

初の池袋サンシャイン劇場

サンシャインシティの4階と思って油断していたら、入り口から劇場の入っている文化会館ビルまでがほぼ端と端で相当歩きました。

同日に同フロアで行われていたコスプレイベントの撤収とも重なり、人波に揉まれて余計に焦ってしまった。

半券裏に氏名と電話番号を書くとき筆記用具の貸し出しがなく、コンビニ等に入るにも距離があったので咄嗟にポーチの中のアイライナーで書きました。リキッドよりペンシル派でよかった。

各公演の感染対策、事前にしっかり確認します。

そんなこんなで何とか開演の数分前に着席し、無事アフタートークまで観てきました。

 

とにかく後半でたたみかけてくる展開がすごかった!ここまで二転三転するとは。

イッツアスモールワールドのようにゆったり楽しむつもりが、360度回転が何度もあるジェットコースターに乗っていた。みたいな気持ち。

公式のあらすじを引用します。

人間が死に絶えようとする絶望に満ちた世界。

花が咲かない桜の木の下に天使が舞い降りる。

その天使の名はラウムとクロセル。

「人間に『再生』の価値があるか確かめよ」
”かみさま”にそう命じられた
ふたりの天使は、そこで桜の精に出会う。
桜の精は語りかける。

「僕には夢があります。
また僕の周りに人間たちがたくさん集まって
笑いあってほしい」
そして、桜の精は桜にまつわる数々の
「物語」を見せ始める。

演劇の毛利さん -The Entertainment Theater Vol.1「天使は桜に舞い降りて」

あらすじの時点で、まあ予定調和でやっぱり人間には再生に値する希望があるね、という結末だろうと思っていました。それはその通りだった。けど。

ラウムとクロセルの主張が反転したり、兄妹だった過去を思い出したり、桜の精の正体が"かみさま"だったりと二転三転して結末に至るまでの道筋が楽しかったです。

かつて世界を二分した勢力「ライト」と「シャドウ」にはそのまますぎて驚いたものの、変にリアルな名詞ではないのがフィクション感を強調していて良かったのかもしれない。(と当時も思いましたが、2022年3月現在は余計にそう感じます。)

桜にまつわる物語4つはどれも初めて耳にするか題名だけは知っているといったもので、教養の薄さを実感。というか元々それらの名作を楽しむつもりで足を運んだのが、後半から加速しだした本筋の展開に圧倒されていました。

 

印象に残った役者さんの感想について。

儚げだったり幼さの残る役の印象が強かった三津谷亮さん、盗賊役で新たな一面を見ることができました。他の役者さんで例えて恐縮ですが、菅田将暉さんのようなワイルドさでした。

アフタートーク「最高の演劇体験」というお題でのエピソード。

小学生のとき学校に劇団が来てくれて、体育館に入ったら役者さんらが人形のように壇上で静止していた。皆で人間か人形かとざわついて、その後はうってかわって生き生きとお芝居が始まったので人は人形にもなれるんだと感激したのが役者としての原体験。といったお話を聞けました。(すべてニュアンスです。すみません)

ザンヨウコさんには、序盤から中盤のたどたどしく話す様子と「義経千本桜」での忠義のためには娘の命も差し出す堂々とした姿のギャップで心奪われていました。アフタートークでは穏やかにお話していて、さらなる一面にびっくり。

注目していた星元裕月さんは、最初は舞台上でどの方かわからなかったくらい女性として馴染んでいました。(そもそも淡い桜色を基調に撮られたキービジュアルと実際の衣装の賑やかさが全然違っていて、序盤は混乱していた)

身体の線を隠している服装と、ハスキーな声にようやく合点がいきました。耳にしていた評判通りまさに「性別:星元裕月」だった。

観劇をきっかけに星元さんのTwitterアカウントをフォローしました。アメブロの更新告知が多くて、まめな方で素敵〜と思いつつ見ています。お写真も眼福。

 

物語に夢中になって、役者さん一人ひとりの演技を追いきれなかったのが心残り!出演していた方をまた他の作品で観たときには、今作での印象も意識しようと思います。

また桜の下で集まって笑いあえる日々が戻りますように。今年はお花見に行こうかな。