震えてるのは君のほう

You’re Dream Maker.

ミュージカル「COLOR」浦井・柚希ペア感想

ミュージカル「COLOR」9月10日の夜公演を観てきた感想です。キャストは浦井健治さんと柚希礼音さん、成河さん出演の回。

原作『記憶喪失になったぼくが見た世界』は未読ですが、題材に惹かれてチケットを購入しました。

昨年「マタ・ハリ」で心奪われた柚希さんの回を選んだら、来年の「キングアーサー」で浦井さんも観られることになった。

というかキングアーサーの制作発表アーカイブを見た勢いでホリプロのサイトに飛び、両作品のチケットを取っています。歌唱が最高。

【9/12(月)まで先着先行中】ミュージカル『キングアーサー』プレイベント(製作発表)アーカイブ配信中 - YouTube

場所は新国立劇場の小劇場。中劇場には年に1〜2度ペースで足を運んでいるけど、小劇場の方は2018年に「アンチゴーヌ」を観て以来でした。いつまでも新宿駅から初台への乗り換えに慣れない!

※ここからネタバレあります

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着席してまず驚いたのは、舞台上部と上手側を大きく覆うようなセット作りでした。スクリーンだったとは。

音楽はピアノと打楽器の生演奏でした。

雨が降る日の夕方。帰宅途中に乗っていたスクーターが、トラックに衝突。救急車で搬送されるが、そのまま意識不明の重体に。集中治療室に入って10日後、奇跡的に目覚める。しかし、両親のこと、友人のこと、自分自身のこと、そして、食べる、眠るなどの感覚さえも、何もかもすべて、忘れていた。

新作ミュージカル『COLOR』 | 【公式】ホリプロステージ|チケット情報・販売・購入・予約

美大に入ったばかりだった中、バイク事故で記憶を失って幼い子供のようになった18歳の青年ソウタ。(手記の作者である坪倉優介さんとは全く違うフルネームが設定されていたけど、役名も「ぼく」となっているし、忘れてしまった)

足掛け5年かけて彼の手記執筆をサポートした編集者が語り手となり、過去を振り返る形で進む物語です。

ラスト近くでのソウタの講演では、ここを使って彼自身が過去を振り返る形にしてくれてたら前半から中盤にかけてもう少し落ち着いた心境で観られたな!と思いがよぎりました。ノンフィクションが原作な以上、彼が手記を書き草木染め作家として再出発するまでに回復したことは分かっていたのに。

分かっていてもそう思ったくらいに、序盤の浦井健治さんは発声や立ち居振る舞いが幼児のようで彼の不安に呑まれそうになりました。たどたどしくも心境を歌う音程はしっかりしていて、たしかに子供(のような状態)として歌うことって滅多にないよねとふと冷静になった。

産まれ直したかのような重度の記憶喪失と、かつての息子の喪失と向き合い現在の彼を受容する母の姿に説得力を持たせていたのは間違いなく浦井さん柚希さんの力でした。ふたりの歌と演技による表現力が痛いほどに伝わってきた。抽象的になってしまったけど、あの90分で感じたのはやっぱり「表現力」だったと思います。

成河さんは実年齢を感じさせない演技でした。編集者から父親、大学の友人までとそのときそのときの役として存在していました。

ギターの弾き語りをしていた友人(彼の名乗っていたフルネームは覚えている。いとうひかる)との場面が特に好きだったので、彼が一度だけの登場だったのは少しさみしかったな。その分、歌が草木染めの場面でまた歌われたのが嬉しかったです。

UFOキャッチャーと自動販売機が登場して、ポップにデフォルメされていて可愛かったのも印象的。どちらも普段なかなか演劇の大道具として出てこないものなので、見ていて楽しかったです。

UFOキャッチャーの場面は大道具と演出の愛らしさ、歌のキャッチーさと「ぼく」の心境の閉塞感が自分にも多少通ずるところがあっての辛さがせめぎ合う忙しいシーンでした。でもぬいぐるみを抱えて帰ってくる姿が微笑ましかったので、可愛かったの勝利。

物語の転換点にもなっていた草木染めを始めた場面では、「色を奏でよう 今この時の命の色」のフレーズに(視覚の「色」に聴覚の「奏でる」を繋げていいんだ)と驚きました。記憶と結びついた常識や固定観念を一回失くして見える世界とは、というテーマがメインの曲の歌詞にも取り入れられていたなあと改めて感じます。

手記の出版後の反響について「あなたは運命の人です。結婚してください」という手紙も届いたと語られていたのが恐ろしかったです。度々ニュースや話題になる行き過ぎたファンのストーカー化の一端がノンフィクションにおいてもあるのかと。おそらく実話だと思うし、たとえプロポーズの手紙についての台詞がフィクションだったとしても、ありうるなと感じたので。

「ぼく」の発言の中では「今いちばん恐ろしいのは、記憶が戻ること。新しい過去を愛しているから」といったニュアンスの言葉が印象に残りました。ここまで壮絶な体験を乗り切ってなお、元の記憶が戻ることが恐ろしいものなのか。それとも一度乗り越えたからこそ?と客席で考え込んでしまった。

編集者さんが「過去を捨てて〜とか気軽に言えるのも、記憶が自分そのものだって気付いてないからだよね」と(いった内容を)語っていたことも合わせて重く残った言葉でした。

休憩なし90分(なんならカーテンコールと規制退場も込みで90分でした)でまとめられた中、時間の短さを感じさせない濃さを感じた作品です。端折ってもいるとはいえ、1作品で数年分を見届けることは少ないということも理由にあるかもしれない。

 

終演後は、坪倉優介さんの草木染め作品を見ました。ロビーの1階と2階にあります。

原作が売っているのを見かけて気になったけど、物販に長い列ができていたので諦めて帰ってしまった。これから読みたいです。

キングアーサーでの浦井さんもいっそう楽しみになりました。

 

過去の柚希礼音さん出演作品の感想はこちらです。

ABCXYZツアー初日 8/12熊本公演の感想

A.B.C-Zツアー2022「ABCXYZ」初日の8月12日、熊本公演の感想です。

後半からセトリ、演出、衣装など言及あり。

 

当日まで

初日の熊本公演

去年2021年のツアーはオーラス公演だけ参加していました。遠征はしないと自分で決めたのに、6月の初日から10月の最終日までが長く感じた。そんな想いから、今年は初日を第一希望として申し込んでいました。結果的に、出来うる最短のインターバルでの参加になった。

また前回のツアーの熊本公演ではローカル番組「あっぱれ!A.B.C-Z」でのご縁からアンコールにくまモンが登場。さらには「行列のできる相談所」の企画でフットボールアワー後藤さんが河合くんに入れ替わるドッキリもあり、楽しそう〜と思っていました。

(テレビカメラが入っているとアナウンスしても自然な公演、ということでローカル局冠番組を持っている熊本会場が入れ替わりドッキリの舞台になったようです)

先に言ってしまうと、今年の熊本公演ではそうした企画は一切なかった!(もしかしたら橋本くんの欠席でなくなったのかもしれないけど)その分、最初から最後までメンバーだけの空間で純度の高い時間を過ごせました。

今回も最初に「本日の公演はテレビカメラが入っています」とアナウンスがあったんだけど、どうやら「あっぱれ!A.B.C-Z」さんは番組の一部としてではなく普通の?コンサートを録りに来てくれていたようです。

往復の飛行機とホテルは、楽天トラベルでセットプランを予約しました。観光の記録はまた別で書きます。

 

3日前に決まった4人での開催

忘れもしない8/9火曜の夜。河合郁人さんが出ていた所JAPANの2時間SPをリアタイしつつタイムラインを見ていた時でした。

弊社所属タレント橋本良亮(A.B.C-Z)が新型コロナウイルスに感染していることを確認いたしましたのでご報告申し上げます。

本日より発熱の症状がありましたのでPCR検査を実施した結果、陽性であることが確認されました。
今後につきましては、一定期間、療養及び経過観察いたします。

A.B.C-Zコンサートツアーにつきまして、8月12日熊本公演と13日広島公演は、橋本を除くメンバー4名で開催させていただきます。

弊社所属タレント橋本良亮(A.B.C-Z)新型コロナウイルス感染に関するご報告 | ジャニーズ事務所 | Johnny & Associates

昨年に続き二度目の橋本くん感染。陽性に加えて発熱もあり。

その数日前の8/4に河合くんが新型コロナの療養から復帰していて、これで無事に5人でのコンサートが見られる!と思っていたので動揺しました。自分がいかに油断していたのかもわかって悔しかった。

翌日11日は、佐藤勝利さん不在となったSexy Zoneのコンサートレポを見て心の準備をしていました。明るく公演する彼らの様子がわかり、前向きに楽しもうと励まされたのはセクラバさんのツイートのおかげです。ありがとうございました。

 

熊本城ホール

やってきました、熊本城ホール

商業ビルの中にあり、公演前後の時間も困らない良いホールでした。駅やホテルからのアクセスも、路面電車とバスどちらからでも来られるようになっていて便利です。

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ホール入り口前に大きいツリーがあって、クリスマス感が漂っていた。

入場後、2階に上がったら熊本城が見えました。

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語りたい曲BEST3

感想の中でも、特に熱く伝えたい!と思った3曲分の感想を抜粋しました。(どれも「そりゃ絶対やるだろう」って曲だったので、以下3曲についてセトリに入っているかどうかの点はネタバレに該当しないと判断しています)

 

火花アディクション

とつドン(とっつーによる河合くんへのいわぬる床ドン)があるわけなんですが、衣装のストラ的に垂れた部分がドンのタイミングでカーテンのようにバサッとかかって、非現実的でロマンチックでした。その後一拍置いて、ノールックでダイナミックに肩の上に払っていた。

ツアー2日目以降の公演ではストラを先にかき上げてからの床ドンだったようなので、ドンと同時にぱらっと垂れた布のロマンをここに書き残します。

ゴールデンカムイの海賊房太郎で見たことあるやつだ!と思った。床ドンされる側の顔を隠す布のロマン、「髪カーテン」に通ずるものがありました。

 

S.J.G.

メンバー全員が歌う塚田僚一さんソロ曲。

「好きな子いるの?」に対する五関くんの「いない!」が若干食い気味だったのが印象的です。

やっぱり5人のS.J.G.が見られなかったのは残念だったけど、それを差し引いてもイメージしていた通りの素敵なパフォーマンスを見られました。どう動くかなどを具体的に想像していて実際その通りだったというより、見た端から(そうそうこれだよね)と初見とは思えない馴染み方のものが展開された感じ。

それにしても、やっぱりS.J.G.は「対面で食事して話す」というのは人間関係の根源と限りなく近いんだなと実感する曲です。生で見たから余計そう思ったのかもしれない。オンラインで替えのきかないものを思い、切なくなりました。

 

君の優しさVS僕の愛情

自担こと河合郁人さんのソロ曲。

白スーツだ!インナー大丈夫かな?って双眼鏡を覗いたら(白ジャケットの中は絶対にしっかりした襟付きのシャツ派、白の丸襟だとどうしても肌着に見えてしまうため)ロゴや模様でカラフルになっていてびっくりしました。増田貴久さんが2018年のコンサートにデザインしてくれた衣装みたいだった。インナーの形がどうだったかは忘れてしまった。

「君の優しさVS(と)僕の愛情」改めて好きな曲になりました。何よりまずイントロが切なくもキャッチーで最高。

生で台詞パートを聞いて、星部ショウさんによるA.B.C-Zへの提供曲「Oh!Teacher」と近い雰囲気を感じました。でもってその「雰囲気」の源流を作ったのが、この「君僕」を作ったつんく♂さんなんだなあと。J-POP史に疎いなりに、ハロプロのカルチャーの一端を掴んだ気がします。

そして普段は王道センターな橋本くんがいて見えにくいけど、河合くんって歌と踊りのパフォーマンスというか表現したいこと自体はグループの中で正統派寄りなのかとも思ったソロパートでした。とはいえ、歌った後に軽くトークは入る。

そのトークの中で語っていた「ファンの皆さんへの気持ちを作ってもらいました(ニュアンス)」も噛み締め、参加から数日後にふと(この曲ってあえて概念的な歌詞にしてあるのかも!)と閃きました。

これまで音源で聴いていたときはどうしても歌詞からストーリーを読み取ろうとしてしまっていたんだけど、メッセージ性が控えめだからこそ声量と歌唱とダンスを最大限に味わえた気がします。マヨネーズを美味しく食べるための野菜スティックのような歌詞、と受け止めようと自分の中で腑に落ちました。

 

その他ざっくりセトリ順に感想

※呼び方や文体にゆれがあるものの、参加した直後から少しずつメモに残していたのでその時々の気持ちや勢いを重視しています

OP映像

歴代ライブ映像と共にシングル曲のオーケストラアレンジが流れていて、早くも感極まりつつ以前webラジオYouTubeにある「作業用かまみく」の何かの回。どの回だったか検索したけど見つけられなかった)で聞いた「オタクは大抵の展開に文句を言うがオーケストラアレンジは高尚なものだと思っているから喜ぶ」みたいな話も思い出していた。いきなり雑念がすごい。

最初の1曲が灯で驚いた。これが主題歌だったドラマの監督が加害を告発された以上、年単位のお蔵入りもやむなしと覚悟していたので。

後からMCで「前回のツアーでの最後の曲と合わせて、去年から繋がっていることを表した」とのニュアンスの話も聞いて、5人はこの曲をドラマの主題歌というよりグループとファンのつながりの象徴として捉えているんだと理解しました。ひとつ気持ちの整理ができたので、聞けてよかった。

Za ABC 〜5stars〜

ざえびの最後に4人で作ったファイブスターポーズで、塚ちゃんと五関さんがそれぞれ手を掲げて上段の中央を埋めていたのを見てさっそく涙目でした。去年のはっしー療養中の歌番組でも見たと思うんだけど、生で見るとまた別の感慨がありました。

歴代シングルメドレー前半

なんだかここの記憶が薄いな、と思ったけど双眼鏡でひたすら河合くんと塚ちゃんを見ていたんだった。塚ちゃんの丸眼鏡が本当に可愛くて最高でした。

この流れで合わせて衣装の話。どこの場面だったかは忘れてしまったものの、河合くんがジャケットを脱いで黒シャツとダークボルドーのベスト姿になった瞬間がとてもよかったです。細身さが際立っていた。

あの瞬間は「冬霞の巴里」での剣術シーンのひとこちゃんさんを思い出しました。

花言葉

今年4月末の披露宴で入場に使ったので、コンサートの音響で流れてぐっときました。イントロが流れて隣の夫をちらっと見てみたら、彼は普通にステージに視線を向けていて目が合うことはなかった。

A.B.C-Z LOVE

メンバー紹介曲ことえびらぶ。今回のアドリブ日替わり台詞は橋本良亮へのメッセージ確定演出かな、と思ったら見事に4人ともそうでした。ここはツアー後半になってからが本番かもしれない。

塚ちゃんの「はっしー見いつけた」は怖!!と思ったけど、2020年の配信コンサートでもカメラに向かって「見いつけた」って言ってたな〜と思い出して懐かしかったです。

渚のBack In Your Heart

2019年のGoing with Zephyr幕張公演の思い出がよみがえった。あの時のバッキンを親と思っている。

Summer上々!!

最後のサビの「夏の海へDive!」で塚ちゃんの高音を聞けるのが好きだから、ワンコーラスでもそれをちゃんと入れてくれて嬉しかった!

夏と君のうた

歌い出しではっしーの音源が流れてステージの中央にピンスポが当たり、4人がその光の先を愛おしげに見つめる様子を見ていたら一瞬もうはっしーと会えない気がしてきて空恐ろしくなってしまった。

ジャニーズ伝説で観たYou...の演出と重なったからなんだけど、そのときも彼らはジャニーさんに対して「今たまたま居ないだけでまたすぐ会える」かの眼差しを向けていたんだと改めて気付きました。

VIVA YOU達!!

直前までしんみりしてたのが全部どっか行った!セトリで情緒ジェットコースターなった。ダンス苦手だけど、今回の振りはそれなりに勢いでいけました。

塚ちゃん以外の3人がVTRを見ながら「凝ってるんだよなあ」等々と初見のリアクションをしているのも見られて、これも初日参加の醍醐味だったとしみじみ。

星が光っていると思っていた

リリックビデオさながらの映像の力もあり、圧倒されました。(こういうものを本当に求めている層にまだまだ届いていないんだろうけど、この路線が好きな人にとってはこの1曲以外の時間が辛いのかも)みたいなことを考えて気持ちが脱線した時間があった。

夫は後から「いや〜ほんと去年のMCで語ってたことをそのまま歌詞にしてたよね」と言っていた。私には全くなかった視点で驚きました。

story of us

あの眼帯って2019年に付けてたものと同じかな?物持ちがいいな、と逆に一周してどこか冷静になった記憶があります。これもまだまだ本来ある需要に届いていないんだろうなあと思って見ていた。

衣装はワンピースのクロコダイルの服装をオマージュしたと後のMCで言っていました。「Mr.Dream」の時はドフラミンゴをイメージしていた、とも。その時は全然ピンとこなかったものの、終わってから調べて納得しました。

Smiling Again、Appale

ここでトークが始まったと思ったら、「本来はここで橋本ソロだけど、今日はメンバーで相談して決めた2曲をやります」的な時間でした。途中までMCタイムと思っていたので「これMCじゃないからね」にびっくりした。

ステージ上でのAppaleの振り付けとか結構貴重なはずなんだけど、前後の怒涛の展開に押し出されて相対的に記憶が曖昧なのが悔しい。Smiling Againはやっぱり名曲でした。

頑張れ、友よ!

ペンラ曲でも、映像の歌詞テロップの大きさとダイナミックな動きは健在。この歌詞テロップ2020年のコンサートから使われてて見るたびにツボに入ってしまう。

河合くん、2番から自分のペンラの色が1色遅れていたけど最後までそのままやり切っていた。意外と手元って見ないものなのかも。

Begin again

ラジオで清塚さんの人となりを知って味わったBegin againは格別でした。清さん、いつでもコンサート観に来てください。

歴代シングルメドレー後半

アンコールとは何なのか。さっきまでの感動ムードが吹き飛ぶくらい、がっつり歴代シングル全部やるのノルマをこなしていきました。しかも初見装置の高所で。

自分も高所恐怖症寄りで、高いところが苦手な人が高所にいる様子を見るのも怖いからやや辛い。ただ「無理しないで」と河合くんを気遣う五関様を見られたのでよかったです。

「俺たちとみんなで」

4人での公演になったと決まった時から、「俺たちとみんなで」はどうするんだろうと思っていました。4人で声を合わせるか、過去の公演から音源を使うかのどちらかかなと。

そしたらなんと、2番目の末っ子によるソロ発声でした。胸がいっぱいになった。声、大きかったな。

 

おわりに

Graceful Runnerカップリングの予習が足りてない!って移動中にYoutube「Enamel Slow」リリックビデオを聴き直しましたが、結局そのあたりは入ってこなかった。周年記念ならではのシングル全部詰め高密度セトリでした。

7月にBUMP OF CHIKIENの25周年ライブにも行ったので、2組が重なって感慨深かった。

このあと名古屋も参加するので、5人での公演も楽しみです。

感想でちょこちょこ出したジャニーズ外の例えや連想にピンときた方、友達なろうや(なってください)

 

花言葉」でのエピソードの詳細はこちらです。

理想の紫カラーマスク(KF94)を見つける旅【追記あり】

8月に入り、A.B.C-Zツアーの初日が迫っています。

参加に向けて服装は決めたのに推しメンバーカラーのマスクを探し忘れてた!ということで、Amazonで注文しました。多重で立体のKF94マスク、かつ紫の中でも濃いめの紫。この2点にこだわって選んでいます。

いわゆるバイオレットやパープルと表されるような濃い紫が好きです。淡い紫、ラベンダー系統なら店頭にもよく売っているし見つけやすいんだけど。

好みやパーソナルカラー(1st冬(ビビッドウィンター)と2nd秋(ストロングオータム)で同率に近い僅差と診断を受けました)が近い方の助けになれば幸いです。

 

こちらのパープル10枚入りを購入しました。翌日配送!

やや黄みの、比較的明るい紫。

と思っていたら届いた実物は予想外に色が濃かった!個人的には好みの色合いで良かったものの、画像そのものを期待していたらがっかりしていたやつ。通販あるあるだ。

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紐は黒です。

個包装10枚がチャック付きの少し厚い袋に入っていました。これは嬉しいポイント。

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10枚入りで850円と1枚あたりが100円近い値段に躊躇しましたが、コンサートにつけていくためだと決済しました。グッズと同列に考えるとまではいかなくても、参戦服やコスメの一部くらいには思っています。

それに3〜4層の立体となると、ドラッグストアで購入する普通のホワイトでも30枚入りで900円くらいはするので。(最近の普段使いはKF94冷感タイプの白)日々健康を保っていられるのも個包装で多層の不織布マスクを愛用しているおかげかと思い、必要経費と割り切るようになりました。

 

もう1点、こちらも10枚を購入しています。色はこれの方が暗めで好みに近いものの、届くのに少し時間がかかるためツアー初日の使用は諦めました。

お急ぎ便には非対応で、8月4日の午後時点で同月12〜26日着予定とのこと。幅があるのはお盆を挟むからなのか。

こちらは1枚から5枚、10枚、20枚、100枚と刻んで選べました。10枚入り一択だった上の商品と合わせて10枚入り560円を選びましたが、20枚でも780円でした。やはり量を増やすと割安にはなります。

届いてみたら実物の色が写真(からの想像)と違う可能性もあるからなあと日和ってしまった。

(8/19追記)12〜26日着予定のところ、18日に届きました。

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いや同じ色!!

写真左が先に届いた方、ラベルをスタンプで隠している右が後に届いた方です。

違いは紐の色がそれぞれ黒と白なこと、個包装とそうでないことくらい。

結果的に自分好みの色が20枚分にはなりました。が、こうなってくると写真の色味が何も信じられない。

G-craft ダイヤモンド型立体カラーマスク 1袋10枚入り 不織布 使い捨て (ネイビー)

この画像の紫が、上の写真の紫だったわけなので。

※あくまで色が写真から想像していたのと違っただけで、使い心地はごく普通によいです。変な匂い等もなく。

(追記ここまで)

 

そしてこれは、写真で見る限りぎりぎり好みの許容範囲な濃さがこのくらいだな〜と思ったものです。購入はしていないものの、あえて明るめにいくならこういう色かなと。

最後に、検索ワードを「紫」から「パープル」と変えたら出てきて印象に残ったマスクを紹介して締めます。

 

グラデーション10枚入りの1700円です。1枚170円も納得の、凝ったカラーリング。

下段の中央3つが紫の括りに入りそうで、結構気になったんだけど。選んだ1色が10枚来るのかと思ったら、10パターンが1枚ずつの10枚入りでした。半分以上が使い所や合わせ方に困って持て余しそうで断念。

【全10色】立体4層構造不織布マスク グラデーションカラー 10枚入 男女兼用 個別包装 (パープル×ラベンダー)

色と枚数を選ベるなら絶対買ってた!それぞれ担当カラーが違う5人で割り勘して2枚ずつ分ける、みたいな購入のしかたがいちばんいいんじゃないか。あとは個包装を活かして会場でお会いした方にその人の自担のカラーを1枚プレゼントするとか?

なんだかんだこのデザインに惹かれているのは間違いないので、今後もしコンサート会場や劇場でグラデーションの紫マスクをしている人がいたら私かもしれません。

 

2019年のコンサート前には紫のコスメをまとめていたので、合わせてどうぞ♡

surfcitybabies.hatenadiary.jp

映画「怪盗クイーンはサーカスがお好き」感想

かつての愛読書が劇場版OVAという名の映画化をしました。

はやみねかおる先生の「名探偵夢水清志郎事件ノート」シリーズで敵(かたき)役として登場した「怪盗クイーン」が主人公となった第1作がこの「怪盗クイーンはサーカスがお好き」です。

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以前ブログで歴代のハマっていたものを書いたときも、真っ先に怪盗クイーンのシリーズを挙げていました。

赤い夢…!青い鳥文庫でどれだけの小学生が目覚めたかわからない、予告状とか暗殺集団とか「仕事上のパートナー」とか。

優雅な休暇とピラミッドキャップと魔窟王の話が印象深い。大学でも「クイーン派だった?ジョーカー派?」って何度か盛り上がった。私はジョーカー派です。

先日2019年バレンタインに重大発表予告、みたいな告知があったときホームページを覗いたらRDが人の姿を持ってて時の流れを感じた。

重大発表は児童文学賞の受賞だったはず、アニメ化の発表も待ってます。

https://surfcitybabies.hatenadiary.jp/entry/2019/05/25/235855

いやあ、しましたね。アニメ化。映画で。

大学では同世代の共通の話題として「クイーンに憧れてた」とか「ジョーカー(ヴォルフ)が好きだった」とか男女問わずきゃっきゃしてたけど、映画を経た今はもうその軽さでは話せない気がします。もっと本気の重さになってしまった。

小学校の図書室で夢中で読み、一旦離れた期間もありつつ『かぐや姫は夢を見る』までは既読。そんな視点からの「怪盗クイーンはサーカスがお好き」映画感想です。

(ストーリーには触れつつトリック部分への明言はなし、程度のネタバレをしています。)

 

舞台もアニメも好きなので、元タカラジェンヌ大和悠河さんに加藤和樹さん、内田雄馬さんと声優陣にも期待が高まっていました。

加藤さんの声だと渋すぎやしないかと気になっていましたが、完全に全くそんなことはなかった。この声でした。もう全員居た。

オンラインの前売りを購入して初日に行っています。退勤後、予約した映画館の最寄駅に着いたあたりから動悸が止まらなかった。

最初からほぼ最後まで、胸のときめきと物理的な動悸で胸を押さえつつ観ていました。トルバドゥールで飼われる猫の1匹になりたかった気持ちを完全に思い出した。

より正直に言うと、小学生だった頃の私はどうにか物語に入りたかった。けど想像の中では「何か事件に巻き込まれ記憶も一時的に失って拾われる、しばらく飛行船中で過ごさせてもらうものの出された捜索願と一致しているのが見つかりそっと帰されて日常に戻る」くらいが精一杯で猫になりたいと思った経緯があります。それだけ当時の生活もそれなりに楽しかったってことなんだと、今なら思う。

犯行予告やその反響がSNSのトレンドに入る描写に、作中と現実が地続きに作られていることを実感。だからこそ反戦のメッセージもより響きました。

 

サーカスの客席では「盗んで♡」のうちわを持っている女の子もいたし、現代日本の推し文化の中でクイーンが完全に「推される」対象になっていた。でも実際問題、いくら義賊寄りとはいえ世を騒がす犯罪者に対して無邪気にはしゃいでいいのかって葛藤(とSNSでの議論)はありそう。

その点(ファンタジーではありつつ犯罪を綺麗に表現することの是非)については、後日読んだ作者インタビューでも度々触れられていました。

「クイーンの場合、なにを盗ませるかが決まると早いんですが、そこはいつも悩みます。というのも、僕は元教師なので、物を盗むのはよくないことだと思うし、そういう物語を子どもに読ませるのもどうかと思っていて。だから物語の方向性が決まるまでは、怖くて決められません。」

「怪盗クイーン」シリーズ原作者のはやみねかおる、20年目にして明かす制作秘話「なにを盗ませるかいつも悩みます」 - 3ページ目|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS

“怪盗”というのは、モノを盗む存在です。モノを盗むというのは、悪いこと。私は教師をやっていたということもあり、「悪いことをするキャラクターを主人公に、物語を書いてもいいのか?」ということがずっと引っかかっていました。
原作者のそうした引っかかりを感じて、クイーンも「仕事をしたくない」とソファでゴロゴロしているのかもしれません。

それと例えば、畑の大根を盗んだとしても、犯行声明のカードを残しておき、それを売ったら大根を数百本買えるぐらいのお金になるなど、物語をそうした作りにしているのは、私の“モノを盗む”ことへの引っかかりが反映されていると思っています。

『怪盗クイーン』は「夢水清志郎」から誕生? 元教師の人気作家はやみねかおるの世界 - コクリコ[cocreco]

 

ジョーカー扮する岩清水刑事がライオンを投げ飛ばす場面で、目が一瞬青くなる演出が本当に好きです。あんなにかっこいいことが間近で起こってどうしてその場の誰も恋に落ちないんだ!と真剣に憤りたくなるくらい。まあ亜衣ちゃんにはね、レーチがいるからね。しょうがない。

そして「岩清水くんが素手でライオンを投げられるわけがない」と捕まったジョーカーが、自分が囮になっても意味がないと話す場面。「クイーンの言いそうな台詞」がクイーンの映像で表現されたことに何だかすごくびっくりしました。

初めて読んだ日からこの時まで「ジョーカーが一切のモノマネなしで淡々と台詞を再現する」姿を想像していたので。こういうことも映像化の醍醐味ですね。

あとは空中ブランコを映画館の大きいスクリーンで観られてよかった!

エンディングでは「君が今盗んでくれたね 諦めに穢れた日々」のフレーズが心にまっすぐ刺さって涙がにじみました。

その日は帰ってからも童心のままに放心状態だった。次の日には戻ったけど。

 

その後、当時いっしょに図書室で青い鳥文庫をいろいろ読んでいた幼馴染み(この記事にじさんじレオス推しです、最近は軽い気持ちで見てみたサロメお嬢様を本気で好きになってしまったとのこと)に「絶対に観たほうがいい」と連絡し、その流れで誘い二度目を観てきました。

原作の細かい部分を忘れていたりで初回は気付けなかった仕掛けもしっかり確認できて、楽しかったです。

上映後に話してみたら明らかに私の方が思い入れが大きくて半ば強引に誘ったことが申し訳なくもなったものの、楽しんでもらえてよかった。

小学校の同級生と観られたことの醍醐味は、なんといっても「小学2年の担任の先生の名前と出席番号、覚えてた?」の話ができたことです!クラスも同じだったので、忘れていた友人に「○○先生だったよ〜!」って言えました。

ちなみに普段の記憶力はそうでもなくて、私が2年生になったタイミングで転校したから印象に残っているだけ。

当時の出席番号は8番でした。県内での転校だったにもかかわらず、数え方が男女別の名前順から男女合同の生年月日順に変わったことが衝撃的で覚えています。

大和さん、宝塚の中だとなんとなく月組っぽいなと思っていたら元宙組トップさんでした。でも経歴をさらに調べたら月組から宙組への組み替えを経ていたので、自分の感覚も捨てたものではないらしい。宝塚、まだまだ奥が深いです。

ズボンを脱ぎ捨て挑んだ13年間、大和悠河「ようやく私に」 » Lmaga.jp

なんだかもう全体的に好きで、特典も気になるけど回数を重ねるのが怖い!というのが2回目を観た日の気持ちでした。これが赤い夢に囚われるってことなのか。

LINEスタンプも購入しました。「ありがとう」ばっかり使ってる。

そして「もう観るのが怖い、あと熱いお茶も怖い」の気持ちで申し込んだ追加舞台挨拶が当たりまして、そちらも控えております。おそらくそれが一旦の見納めになりそう。楽しみです。(これを書いている途中に、内田雄馬さん新型コロナウイルス感染による欠席のお知らせが出ました。一日も早い回復を祈っています……!)

(追記:舞台挨拶に行ってきました。)

コイベビ短歌と赤坂ACTシアターの思い出

先日、音楽劇コインロッカー・ベイビーズについての短歌を詠みました。

2018年7月、赤坂ACTシアターで3回観た公演です。村上龍さんの原作読んだな〜懐かしいな〜と軽い気持ちでイープラスを頼り足を運び、東京公演終了後のロスから河合担になりました。

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使った写真は、当時撮ったメトロ赤坂駅から階段を上がるときの景色です。このブログのアイコンにもしている。

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パルコステージの公式サイトからあらすじを引用します。

コインロッカーに捨てられた子供、その中でかろうじて生き残った二人の赤ちゃん。キクとハシは施設で育てられた後、双子の兄弟として九州の離島に住む夫婦のもとで暮らすことになる。

感受性が強く優しいハシは、頭よりも身体を先に動かすキクの影に隠れる大人しい少年。しかし、ある時を境に彼は世界中のあらゆる音を聞こうとテレビなど様々な音源に耳を傾けるようになり、その他のことへの関心を失ってしまう。

実はハシとキクは、物心つく以前、暴力性を制御できない問題児だった。それを精神科の研究者が心臓の鼓動をもとにしたリズム音によって治療を行い、暴力性を抑えることに成功。そのおかげで彼らは社会に適応できるようになっていたのだ。しかしとあるきっかけにより、ハシはかつて聞いたその音の記憶を思い出してしまう。

それが自分の母親と結びついていると考え、母親を探しに東京へと旅立って行く。その後、東京でハシは様々な体験をした後、Dと出会い、歌手としてデビュー。その独特の歌唱法によりカリスマ的な人気を獲得してゆく。

一方キクは、その内在するエネルギーを「飛ぶこと」で解消していた。陸上の棒高跳びで活躍していたキクは、家出したハシを追って東京へ育ての母の和代とともに出発。東京で突然和代が亡くなってしまい、彼はひとりぼっちになるが、巨大なワニのガリバーと暮らす不思議な少女アネモネと出会う。彼女とふたりで世界を破壊するため、謎の物質「ダチュラ」を探す約束をするが……。

音楽劇『コインロッカー・ベイビーズ』 | PARCO STAGE -パルコステージ-

宝塚の木村信司さん演出作品です。A.B.C-Zの橋本良亮さん、河合郁人さん主演。

2016年の初演では昆夏美さん、再演は山下リオさんがヒロインを演じていました。

キービジュアルやインタビューは特設サイトに残っています。

ここからは短歌について順番に書きました。ボツにした分も末尾に載せています。

 

高跳びで壁越えたきみ その頭上にも背後にも雲ひとつなく

キクの歌です。高校で陸上の選手だったキク。

夜の東京で高い壁を飛び越えて危ういコミュニティへ飛び込んだ場面と、高校時代に選手として青空の下で高跳びをしていた姿の想像が重なりました。

読み返していない原作の方には天気の描写があったかもと不安がよぎったものの、まあ舞台上には物理的に雲ひとつないわけだからと押し切って決めています。

 

「暑いね」が暑い以外の意味を持つ目撃者たちだけの暗号

公演の序盤に「暑いな、暑いね」という場面があったことを夏になるたび引きずっている。

同じ作品を、なんなら2016年の初演から観ていた方もいるタイムラインで台詞を意識したツイートをするのと見るのが夏の恒例。

一見普通の言葉で密かに思い出を共有できる嬉しさを短歌に込めました。

というか今年が暑すぎる。例年は「暑いね」といえば7月か8月だったのに今年は6月から既に猛暑だった。そんな天候からの連想もあり、観た公演から丸4年が経った今改めて短歌を作りました。

 

変わるならあたしの手で終わらせたいと思ったの そのときはたしかに

赤坂ACTシアターハリーポッター専用劇場に改装されると知ったときはショックだった、けど最近は諦めがついてきた。という歌です。

当時の気持ちを思い出そうと、ニュースがあった日のツイートを見直してみました。

2幕の最初は、ハシを庇って彼の母親を撃ったキクが裁かれる裁判のシーンから始まります。生気を失った様子で実刑判決を受けたキクに向けて、彼の恋人アネモネが「死んだように生きるなら あたし あんたを殺してあげる」と歌うわけです。

そのあたりの展開や歌詞を踏まえて「思い出の場所が別物へと姿を変えてしまうくらいならいっそのこと自分の手で」といった旨をツイートしたら「オタクの過激な発言」のニュアンスで(おそらく作品を観ていない人のところにまで)少し広まった。

皆それぞれ過去に似たような思いを持ったことがあるのかもしれない。

ハリーポッター呪いの子も気になってはいるので、そろそろハコの思い出とは決別?してチケットを取りたいと思う今日この頃です。

あのときは確かにショックが大きかったのに、激情ってここまで薄れるものなんだなあ。

赤坂をあたしの手で終わらせたいと 思ったの そのときはたしかに

いつからか三人称視点の記憶 赤坂を終わらせたかった日

 

いつからか三人称視点の記憶 赤坂 2階席 カーテンコール

なんか記憶って最初は自分の視界なのに時間経つとだんだん俯瞰にならない?

2018年のコインロッカー・ベイビーズではカーテンコールで主演ふたりが2階の通路まで来てくれたんですよ。橋本くんが上手側、河合くんが下手側から2階の通路に入ってきてそれぞれ中央まで行ったらまた引き返していた。

当時はジャニオタではなかったものの、素の笑顔で手を振る姿を間近で見られたのはやっぱり嬉しかったです。2回取ったリピーターチケットでも席は2階の前方中央を選んでいました。

客席降りみたいな感覚だったのかな。それ以前にも以後にも、そうしたカーテンコールは見たことがない。

いつからか記憶は三人称視点 赤坂2階はまだそこにある

思い出の場所は消えても特別なままで2階のカーテンコール

 

おわりに

アイドル短歌に関するTwitterコミュニティ「アイと短歌」で自作短歌を添えて各々の好きなものを紹介する流れがあり、改めて思い出の作品と向き合うことができました。このブログの「舞台コインロッカー・ベイビーズ」カテゴリにまた記事が増えることがあるとは。

円盤、ダイジェスト動画ともに映像の残っていない舞台を自分の中で形に残せたことも嬉しいです。ありがとうございました!

アイドル短歌のご縁から「相互題詠」をしました

お互いアイドル短歌が好きで、同じグループを応援しているにうむさんと「相互題詠」をしました。

テーマを出し合い、それぞれに短歌を詠むという遊びです。

 

相互題詠とは

アイドル短歌の企画「J31Gate」およびTwitterコミュニティ「アイと短歌」主催である鷹野さんのnoteから流れを引用します。

  1. 「こういう遊びしましょう!」って盛り上がる。

  2. お互いへのお題を考える。

  3. 仮〆切を一週間にきめて作歌。3〜5首くらいの連作ができたら楽しいですね〜くらい言ってたかな?

  4. 5日くらい?で進捗を確認したらお互い5首出来てたので、それぞれが画像を作成してツイート。

  5. 自分のリクエストした作品を見てギャー!と盛り上がる。

「相互題詠」やってみた & みんなもやろうよの募集|鷹野|note

鷹野さんは複数人でテーマをシャッフルしての詠みあいも主催していましたが、そちらには参加していません。

募集していた頃は連作イコール「なんかすごく短歌慣れしている人がやるもの」と思っていて、見る側として楽しみにしていました。

それが皆さんの作品を見ているうちに「やりたい!にうむさんと!やろう!」と思い立ち、無事に実現できました。遅効性だった。

彼女も企画の方には参加していなかったのですが、作風が正反対といっても過言ではない2人で臨みたく打診という名のラブコールに至りました。

 

お誘いから完成まで

相談したこと

相互題詠をしてくれませんか!と上記の解説URLも添えてDMでお誘いしました。気持ちを伝えんと、ラブレターの絵文字もつけた。ありがたいことに快諾いただきました。

お題を対というか同じ系統になるよう調整します?とも提案しましたが、DMを見た時点で浮かんだ題材があると言っていただいたので統一せずお互い考えたテーマで依頼しています。

私からにうむさんには「皮膚」、にうむさんから私には「書く(描く)」を送りました。なぜかテーマといえば名詞のイメージばかりあったので、動詞がくるとは思わなくて驚いてしまった。

そこからはおよその期限と、予告ツイートをする際はお題は伏せましょう〜などを相談しました。

 

それぞれの歌について

相談した翌日、一気に連作ができました。

下から上へ時系列順に並ぶ愛用のメモアプリで見ると、作ったペースと順番とどこで迷ったかが一目瞭然。

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にうむさんに頂いた感想も添えて、作った順に振り返ります。

似顔絵を描く 何度も思い浮かべる
あなたを見つめた時間の証

テーマ「書く(描く)」に対して、意外にも絵を描く方の短歌が最初にできました。

人の絵を描くって、描いた時間の分だけ資料やキャンバス(紙や画面)に向き合っているということなんだよなあと。

だからファンアートを描ける方って素敵だと思うし、過去に辰巳雄大さん戸塚祥太さんからそれぞれに似顔絵を描いてもらっている河合郁人さんは愛されているなあと思います。自分も一度は絵に挑戦したものの挫折したので、余計に。

 

君のこと何も書けなくなってしまったと最後に文字にして さよなら

次にいきなり「書けなくなった」が出てきました。

実際の私はこんなにすっぱり降りられないな、ファンに限らず何かをやめるとSNS等で表明するにしても「しばらく離れますがまた戻ってくるかも〜」みたいな逃げ道は作るだろうな。とも思いつつ。

このタイミングではまだ連作をやり切れる自信がなく、ひとまず書くと描くでひとつずつできたことに安心したことを覚えています。

更に「さよなら」が浮かんだことで、「こんにちは」で始めて「さようなら」で締めるような連作にしようかというアイデアも出てきました。

にうむさんからの感想へアンサーすると、実は字余りの意識はしていなかったんです。「なっ/て/し/まっ/た」で5音のイメージだったので。驚きました。

そして「予期せぬことが起こってそうなった感じが〜」と読み(そっか、「書く」とも合わせると「週刊誌に書かれた」とかの受け取りようもあるな)と動揺しました。

その読み取りによる感想ではなかったとしても、書くことの暴力性についても連想できる余白があったことに改めて気付いた。ということです。

 

黒々と活字並んで鮮やかに 見える景色 聞こえる歌がある

文章から浮かぶ情景はあっても歌まではさすがに聞こえないんじゃないか?いや、聞こえる。と自問自答しながら作りました。

最初に頭に浮かんだのは「歌」ではなく「音」でしたが、文字にして検討するまでもなく「歌」に決めた流れです。

上の句の時点では「黒々」と「鮮やか」がかかっているように見えて、下の句で「見える景色」が鮮やかなんだとグラデーションで見え方が変わってくるところが気に入っています。

お題をもらったとき(たしかにブログたくさん書いてるからなあ〜)と思いました。感想に書いていただいた通り、レポを書き読んできた中での実感からできた短歌です。

「淡々としながらも“好き”が溢れる文章が好きで、このお題をお願いしました」とも言ってもらえて、嬉しかった!

 

5時間目ノートに歌詞を書いていた頃の私へ 今も幸せ

小手先の得意技こと「あるあるでみんなの共通の思い出に訴えかける」。

なんだかんだジャニーズを好きになったのは成人してからなので、実際に書いていたのはアイドルのというよりBUMP OF CHIKIENとかのバンドの歌詞だったんだけど。ノスタルジーや憧れも込めて、「10代のジャニーズファンの女の子(の気持ち)」は繰り返し表現したくなるモチーフです。

最初の最初に浮かんだ出だしは「4時間目」でしたが、当時を振り返るとノートに歌詞を書きたくなるのって気だるい午後の時間だったなと「5時間目」に変えました。そこにしっかり触れてもらえたので、やっぱり変えてよかった。

当時の私は大人になってからジャニオタになるとは想像もしていなかったけど、ありがたくも「今の方がもっと楽しい」と胸を張って言える生活をできています。

 

気になるを好きに変えたくて見に行く 使う絵文字と更新頻度

推しができてから担降りまでを連作にしよう、と決めていた分ここ(沼落ち部分)が難しかった。

「こんにちは、今日から好きになりたいのでつきましては使う絵文字と載せる写真と更新頻度を教えてください」みたいなことを言おうと試行錯誤しました。

連作を「こんにちは」で始めて「さようなら」で締めるという当初のイメージからは外れましたが、ストーリーにはできているわけだし短歌単体で考えたらこっちだな、と。

ジャニーズウェブはもちろん、SNSにも当てはまるようにと書いています。

ちなみに河合郁人さんのファンになった当初は、ジャニーズウェブを読んで文章の明るさと軽さに驚いたパターンでした。それまでインテリだったりサブカルな人ばかり好んでいて、今回もその系統の方かと思っていたので意外!が先に来たのを覚えています。(村上龍さん原作『コインロッカー・ベイビーズ』舞台で観たのが初見だったので、作品によるシリアス補正もかかっていました)

とはいえアイドル短歌を始めて作った時から、河合さんの書く文章のように平易にまっすぐな短歌にしようというのはずっと意識しています。(これ何気に初出しかも)

 

推してから降りるまでです架空です ハッピーエンドも作れたろうに

連作のタイトルとして、画像には入れずツイートにだけ書きました。

最初は「推してから担降りまでです架空です ハッピーエンドガン無視で草」だった。

なんだかんだ2番目に浮かんだ短歌の締めが「さよなら」だった時点で、この終わり方は決まっていたよなあと思います。でもやろうと思えばそれをボツにして路線変更もできたわけで、というところを「作れたろうに」へ込めています。

 

画像作り

ひさしぶりに「うたの短冊メーカー」さんで画像を作りました。普段は直接ツイートする派。

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前回がこれです。なんと2020年の夏以来だった。勝手を忘れていたので、今後のためにメモしておきます。

用意されている画像から「文具」カテゴリで絞って選びました。

ここから「ノート」とも迷いつつ「便箋」を選び、画像の濃さ(透明度)を30%あたりに設定しています。

フォントは手書き風での見え方も試しましたが、「黒々と活字並んで」を入れているので硬めの字体にしました。

その後はInstagramのストーリーズ機能を使って左右に余白を作り、Twitterに投稿したときにサムネが綺麗に入るようにと3:4の比率にしています。

連作の並びはストーリーの意識に加えて、ビジュアル的に余白が三角形になるようにも意識しました。

 

総括

楽しかった!そういえばアイドル短歌のつながりで始めた相互題詠でのテーマ「書く」なのに「ファンレター」を入れ込んでなかったな、と思いました。やっぱり自分があんまり書かないので思い浮かばなかった。

劇場にお手紙ボックスがあった頃はABC座などで入れていたんですが、郵送一択になってからはハードルを高く感じてしまって出せていない。

 

にうむさんの作品

こちらもぜひ見てください!!どれだけ平易にするかにこだわっている私とは対照的な、生々しくも人工的でもある装飾のされた短歌たち。

「肌」と「皮膚」で迷った上で、「皮膚」としたのが大正解だったと自画自賛しています。この皮膚の一枚下かのような画像の色も含めて最高。

対象への目線を近づけて自分ごとで詠む繊細さ、情感の重さを存分に味わうことができました。

にうむさんによる自作解説も、お待ちしております(私信)

 

こちらもどうぞ!

【明るいお知らせ】「布武せいら」とも名乗ることにしました

ハンドルネームの「春」は保ちつつ、平行で別の名義「布武(ふぶ)せいら」も使うことにしました、という報告です。

削除済みの旧アカウントで使用していた、内輪の創作遊びから派生してできた名前。

芸名にも本名にもぎりぎり見当たらないバランス感が気に入っているので、眠らせておくのもなと自分で使うことにしました。

 

そして、その名前というか名義での活動について。

無。

現状、本当に何もないです。

上に貼ったツイートには「準備を始めました」と書いたものの、実際は約2週間ほぼ心の準備しかしていない。かろうじて、はてなTwitterのプロフィールを変えたりはしていました。

あとは他の人のケースを知りたくて「ペンネーム 姓名判断」と検索したりもしていた。

こういうのって何かしら寄稿などの活動をした上で「こちら別名義で活動しました〜」とさらっと告知するのがかっこいいんじゃないのか!

しかも、仮に書籍化するにしたって別に苗字のついた名前が要るわけでもないし。(たとえば「劇団雌猫」所属の皆さんのように)

 

いちおう以前に「オタクの書くブログ」の内容を分類してみた中だと、自分の分野は「レポ>=感想>アンケート」だと思っています。

アンケート記事はここ数年すっかりやらなくなったものの、時々こうして突発的にマトリクスを作ってみたりとデータをいじるのは好き。

かといって、今後は積極的にライター業の売り込みをしたい!というわけでもなく。

 

そんな感じでかっこつかないな〜と自覚しつつも、まずは添え書きというか平行する形で行動を起こしてみました。

SNSアカウント名での姓名判断をしたときの結果の良くなさ(しかも心当たりのある記述)や固有名詞を私物化しているような罪悪感で、以前から漠然とハンドルネームについて悩んでいたことも理由です。

使うと決めた名前の姓名判断も、特に完璧な結果というわけではなかったけど。

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姓名判断 彩~無料姓名判断~

ただ本名フルネームの改姓前後それぞれを同じサイトで確認した際も、およそ同じような吉凶を併せ持つ結果でした。大抵はこんなものなのかな。

 

2018〜19年頃にアカウント名を「春」にした当時は、(実生活でのあだ名を元にしつつも)普通〜の名詞を使うことで自分にぺらっと付箋を貼って名乗りを軽くするような気持ちでいたんだけど。心境が変わってきました。

実生活での改姓で名前が揺らぎ、自由に決められるインターネット上の名札くらいは付箋からテプラくらいに強度を持たせたくなってきた。というのが一番近いところな気がします。

元々は名前について「わかりやすいのが一番」くらいにこだわりが薄いつもりでいたので、自分でも不思議。

あとは、名詞が持つイメージがそのまま自分にも移ってくるような感覚に違和感を持ったのかもしれない。

晩夏生まれでパーソナルカラーは冬秋がほぼ同率、そして桜をはじめ3〜4月の花への愛着があるわけでもないな、みたいな思いが強まってきた。

 

というわけで、特に呼び名などはそのままで改めてよろしくお願いいたします。変換もしやすいし。

ここがスタートライン。

 

そして、最後にもうひとつお知らせです。

「ここがスタートライン」のフレーズが印象的なA.B.C-Zニューシングル、「Graceful Runner」6/29発売です!

あの「紅蓮華」を作った草野華余子さんが作詞作曲。こちらの方もあわせてよろしくお願いします。